【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~戦闘力ゼロの追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と送る甘々ライフ~

「ありがとう……ありがとう……!」

 シエルは、涙声で言葉を紡ぐ。

「ボク……ずっと、自分には価値がないって思ってた。家のための道具、結婚のための商品……それだけだって……」

 その声が、悲しみと、そして今の喜びで震える。

「あの好色な老貴族との結婚を告げられた時、ボクは絶望したんだ。自分には、選ぶ権利すらないんだって……」

 シエルの涙が、止まらない。

「でも、レオンと一緒にいると――何でもできるって、そう思えてくるの。ボクは、ボク自身として生きていいんだって……!」

「ああ、そうだよ」

 レオンは、力強く頷いた。

「君は、シエル。誰のものでもない。アステリア家の所有物でもない。君自身だ」

 レオンの声が、優しく、そして力強く響く。

「これが運命なんだって、僕は思う。出会い、一緒になることで、どちらも一人では届かなかった高みへ行けるんだ。それが、この世界に生まれた意味なんだ」

 レオンは、シエルを優しく、優しく抱きしめた。

 小柄な体が、レオンの腕の中にすっぽりと収まる。

「これからは、ずっと一緒だよ? 未来を一緒に作っていこう」

「うんっ! うんっ!」

 シエルは、何度も、何度も頷きながら、レオンの胸で泣いた。

 嬉し泣き。

 幸せの涙。

 長年抱えていた、令嬢という呪縛。自分が何者であるかの葛藤――――。

 それらから完全に解放され、今、約束された輝かしい未来へと踏み出す。

「ボク……」

 シエルは、涙を拭いながら、顔を上げた。

「レオンと一緒なら、どんな未来も怖くないわ! どんな困難も、どんな敵も、一緒なら乗り越えられる!」

 涙で濡れた顔。

 けれど、その表情は、希望に、決意に満ち溢れていた。

「一生、一緒だからね? 絶対に、絶対に離れないでね?」

「ああ、一生一緒だ」

 レオンは、シエルの頬に優しく手を添えた。

「約束する。どんなことがあっても、君の傍にいる。永遠に」

 そして――レオンは、シエルの唇に、優しく、愛おしそうにキスをした。

 初めて触れる、柔らかな感触。

 温かな、幸せな感触。

 世界で一番大切な人との、誓いの口づけ。

 瞬間――黄金色の光が、二人を包み込んだ。

 祝福の光。それは、まるで天使たちが舞い降りてきたかのように、優しく、暖かく、二人を包んでいた。牢獄全体が、神々しい光に満たされる。

【運命を共にすると誓った者を確認――シエル・フォン・アステリア】

 レオンの脳裏に、金色の文字が浮かび上がる。

 三人目の運命が、結ばれた。

「ありがとう……レオン……」

 シエルは、レオンの胸の中で、幸せそうに微笑んだ。

「ボク、生まれて初めて、本当に幸せだって思えた……」

 その声は、喜びに満ち溢れていた。

 もう、商品じゃない。

 もう、道具じゃない。

 愛される、一人の人間として。

 それが、何よりも嬉しかった。


     ◇


「さ、最後は……」

 ルナが顔を真っ赤にして、もじもじしていた。

 その姿はいつもの勝気なルナとは違う、恥ずかしがり屋の少女そのものだった。

「ルナ……」

 レオンはルナの前にゆっくりと膝をついた。

 その仕草はまるで騎士が姫に忠誠を誓うかのように、丁寧で、優しかった。

「べ、別に!」

 ルナは、慌てて声を上げる。

「あんたに結婚してくれって頼んでるわけじゃないんだからね! 世界を救うために、仕方なく……仕方なくよ!」

 ルナはプイッと横を向いた。けれど、その耳まで真っ赤に染まっているのがよく分かる。

「ふふっ、そうだね」

 レオンは穏やかに笑った。

「頼んでいるのは、僕の方だ」

 レオンはそっとルナの手を取る。

 小さく震えている手。

「ルナ」

 優しく微笑むレオン。

「な、何よ!」

 ルナがビクりと肩を震わせる。

「僕は、君が好きだ」

 レオンはまっすぐにルナの緋色の瞳を見つめた。

「結婚してくれないか?」

 その声はシンプルで――けれど真剣だった。

 にっこりと笑顔で、ルナの緋色の瞳を覗き込む。

 ルナはその真っ直ぐな視線に、一瞬固まった。

「……え?」

 きょとんとした顔。

「そ、それだけ……?」

 ルナは拍子抜けしたような様子で眉を寄せた。

「好きだから、結婚してほしいんだよ」

 レオンは変わらず真っ直ぐな目で、ルナの目を見つめる。

「ちょっとぉ!」

 ルナが顔を真っ赤にして叫んだ。

「何で他の子たちと違うのよ! エリナにも、ミーシャにも、シエルにも、あんなに長々と素敵な言葉をかけたじゃない! 私には『好き』だけ!? 手抜きじゃない!」

 ルナは憤然とレオンに突っかかった。

 その姿はまるで拗ねた子猫のようで、可愛らしい。

「『好き』だけじゃ……ダメ?」

 レオンは少し困ったように、けれど伸びやかな笑顔で、ルナを見つめた――――。