【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~戦闘力ゼロの追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と送る甘々ライフ~

 眩い光。

 暖かな光。

 それは、まるで世界そのものが、運命の女神が、二人の誓いを祝福しているかのようだった。光は柔らかく、優しく、二人を包み込んでいる。

【運命を共にすると誓った者を確認――エリナ・ブラックソード】

 レオンの脳裏に、黄金色の文字が浮かび上がる。

 誓いが、認められた。

 二人の運命は、この瞬間、世界の(ことわり)によって固く、永遠に結ばれたのだ。もう、何があっても切れることのない、運命の赤い糸。

「幸せに……なろうね……」

 そう言うエリナの目から、また涙がポロリとこぼれ落ちた。

 その顔は――幸せそうに、心から微笑んでいた。絶望に沈んでいた彼女の顔に、こんな笑顔が浮かぶ日が来るなんて――――。

「ああ、もちろん」

 レオンは、エリナをぎゅっと、ぎゅぅぅっと力強く抱きしめた。

「必ず、幸せにするよ。何があっても……一生、一緒だ」

 その温もりに、エリナは身を委ねた。

 もう、孤独じゃない。

 もう、一人で戦わなくていい。

 ずっと、一生ずっと、この人と一緒なのだ。

 レオンは優しく、愛おしそうに、エリナの艶やかな黒髪をなでた。その手つきは、まるで世界で一番大切な宝物に触れるかのように、優しかった。


       ◇


「次は私よ!」

 ミーシャが、レオンの腕をグイッと引っ張った。その空色の瞳が、悪戯っぽく、そして期待に満ちて輝いている。

「そ、そんな慌てなくても……順番に……」

 レオンは、苦笑しながらエリナから離れ、ミーシャに向き合った。

「お熱いの見せつけられて……待ちきれませんわ」

 ミーシャは、いつもの「聖女」の微笑みではなく、挑戦的で、どこか妖艶な笑みを浮かべながら、レオンの手を取った。

「さあ、レオン。私へのプロポーズは?」

「ミーシャ……」

 レオンは、大きく息をつく。

 空色の瞳が期待で輝いている。

 そこには、いつもの作られた笑顔の仮面はない。ただ、素のミーシャ――本当の彼女が、そこにいた。

 レオンはミーシャの瞳を、まっすぐに見つめる。

「君は、いつも笑顔で、みんなを癒してくれる。でも――――僕は知ってるよ」

 レオンの声が、優しく響く。

「君が、どれだけ本当の自分を隠して生きてきたか。どれだけ聖女の仮面をつけて、苦しんできたか」

 ミーシャの微笑みが、僅かに揺れた。

 その瞳に驚きが浮かぶ。

「君の本当の姿――冷徹で、現実的で、時々辛辣で、でも誰よりも優しくて、誰よりも孤独だった君」

 レオンは、ミーシャの手を強く、強く握りしめた。

「僕は、そんな本当の君を――――心から、愛してる」

「レ、レオン……」

 ミーシャの目が大きく見開かれ、声が震えた。

「な、何を言いだすの!? 辛辣で冷徹な女なんて愛せる訳ないじゃない!」

 いつもの余裕のある声ではない。感情が、あふれ出した叫び。

 しかし、レオンはまっすぐにミーシャの瞳をのぞきこむ。

「辛辣で冷徹……それは『優秀さ』の裏返しなんだよ」

「……え?」

「そして君はその優秀さを私利私欲に使わない――それを優しさって呼ぶんだ」

「ず、ずるいですわ……そんな言葉……反則ですわ……」

 表情がゆっくりと崩れていく。

「私……ずっと、ずっと、本当の自分を見せられなくて……見せるのが怖くて……」

 ミーシャの目から、一筋の涙が零れ落ちた。

 いつも微笑むことで自分の心を守ってきた。それが、彼女の自己防衛だった。

 けれど、今は――。

「でも、貴方は全部見抜いて、それでも……それでも受け入れてくれるのね……」

 涙が、次々と零れ落ちる。

 堰を切ったように、止まらない。

「ミーシャ」

 レオンは、優しく、愛おしそうに微笑んだ。

「君の心の奥底にある限りない優しさを――僕は良く知っている。だから毒舌なミーシャも、冷徹なミーシャも、臆病なミーシャも――全部、全部、愛してる」

「……もう、貴方ったら」

 ミーシャは涙を拭いながら、さっぱりとした笑顔で微笑んだ。

 それは心の底から溢れ出る、本当の、自然な笑顔だった。

 そんな笑顔にミーシャ自身が呪縛から解放されていく。

 こんな笑顔、いつ以来だろう。

 孤児院にいた、幼い頃以来かもしれない――――。

「一生――――貴方の傍にいさせて……」

 ミーシャは、レオンの胸に額を押し当てた。

「私の全てを――偽りの聖女も、本当の私も、全部、全部、貴方に捧げます」

「ああ、僕も」

 レオンは、ミーシャの背中に手を回し、優しく抱きしめた。

「一生、君を愛する。君の全てを、受け止める」

 温もりが、伝わってくる。

 二人の鼓動が、重なり合う。

 そして――レオンは、そっと、ミーシャの唇に自分の唇を重ねた。

 優しく、愛おしそうに。

 まるで、世界で一番大切なものに触れるかのように。

 瞬間――黄金色の光が、二人を包み込んだ。

 先ほどよりも、さらに眩く、さらに暖かな光。それは、まるで祝福の鐘が鳴り響くかのように、牢獄全体を照らし出した。