僕たちは教室を出た。
「浩雪、どこにいくんだろ。香奈梅と。」
「ついて行こうぜ。」
「いく必要ないと思う。」
「なんで?」
「俺たちが介入したら香奈梅ちゃんが元の世界に戻れないだろ。」
「ああ、そうだな。」
「今はあいつに任せておこうぜ。浩雪に。」
「ああ。あいつなら必ず成功する。」
僕たちは浩雪と香奈梅を見守ることにした。
「香奈梅、ここなら誰もいないよ。話って何?」
「これ。今日バレンタインでしょ。浩雪君に。」それはクッキーだった。
「ありがとう。香奈梅、君が大好きだ。」がさ
彼は私を抱きしめた。
「…浩雪君。私も浩雪君のことが好き、大好き。」
「やった。互いに言えたね、香奈梅。」「うん。でも今度は元に戻ってからだね。」
「ああ。その時は君の友たちとして君を迎えに行く。」
「うん。じゃあ約束。」
「うん」
僕たちはこの時代で最後の指切りをした。
「一つ目印をつけておきたいんだ。」
「いいよ。どんな目印?」
「メアド交換だ。万が一、君があいつに奪われても連絡取り合いながら戻る道筋を作るために。」
「わかった。」
「じゃあ交換ね。」
私は彼とメアドを交換して戻れる目印を作った。
「これで大丈夫だ。」
「うん。」
その時、私の体が光った…。
「なに?」ピカー
「きゃー!」
「香奈梅、お前を必ず見つけ出してやる。どんな世界でも君を助け、元の世界に返す。だから待ってろ!」
「うん、待ってる。きゃー!」
「香奈梅!」
果たして香奈梅は元の世界に戻れるのであろうか…?
私は中学の時、空間から遙か彼方にある高校時代の時空に飛ばされた。
バン
「ここはどこ?」
それは、先ほどいた世界と違い、雲は浮いていた。天気は晴れていて、学校の形も違い、運動場も広く自然に囲まれた世界であった。
「なに? この世界、さっきと違う。」
「あなたはこの世界で彼を見つけ結婚するの。」
声が聞こえた…その声は以前の願い主と違う願い主の声であった。
果たして香奈梅は元の世界に戻れるのであろうか。
【第五章】 時空乃巫女と香菜梅
私は別世界に落ちた。あたりを見渡すと、浩雪の姿が何処にも見当たらない。ただ、唯一聞こえたのが時空から聞こえる願い主の声だった。けれど先ほど戦った願い主の声とは違う声だった。
私は尋ねた。
「誰?」
「私はあなたが最初に見た願い主よ。」
「違う、声が。願い主はあなたじゃないわ。」
「私よ。あなたが見た私はこんな顔姿よね。」
シュー
一瞬のうちに願い主は、天女の姿に変わった。羽衣を纏った巫女の姿に。
「そんな! じゃあさっきの姿は?」
願い主はまた元の姿に戻ったのである。
「これは本来の姿よ。私は時空を移動することにより自分を別の姿に変えることにできる。さらに私はあなたを支配することにより、さらに世界を自由に操れるの。そしてあなたは私の力により現代の彼の彼女となる。」
「そんなこと許させないわ。私はあなたの思い通りの人にはならないわ。」
タッタタ
「どこまで逃げても無駄なのに。行きなさい、光の竜ども。」
ぎゃー!
光の竜が私を襲ってきた。
ぎゃー!
「絶対帰るんだから、現代に。みんなの所へ。帰るんだからお願い。お兄ちゃん、鈴木さん、浩雪君、現代にいるなら私をそっちに導いて。お願い。みんな助けて。助けて、お兄ちゃん。帰りたいよ。助けて!」ピカー
【現代の世界】
ブブブー
「よし。もうすぐ最後の祭りだぜ。目指せ。優勝。」声が聞こえた…。
シュー
「助けてお兄ちゃん。助けて!」
「この声は香奈梅ちゃん!」
「どこにいるんだ、香奈梅ちゃん。返事してくれよ。」
「お兄ちゃん、助けて!」
シュー
光が見えた。
「なんだ?あの光は。」
「あれは、糸だ!」
「糸の方から香奈梅の声が聞こえるぜ。待ってろ、お兄ちゃんが今助けに行くから。」
ブゥー
僕は車を走らせた。
電話が鳴った…。
プルプル
「はい。もしもし、友也です。」
「友也君、今どこにいるの。今日はお祭りの踊りの練習でしょう?」
「ごめん。今日の踊りはキャンセルしたんだ。もう連絡してる。」
「どうして?」
「妹の声がしたから。今、糸に向かって走らせてるんだ。」
「糸?」
「外見てくれよ。」
紗綾は外を見た。空に怪しい糸が浮いてるのを見たのである。
「見えたよ、友君。そこに香奈梅ちゃんがいるのよね。」
「間違いないぜ。僕はそこに向けて走り、香奈梅ちゃんを迎えに行くぜ。」
「わかった。気をつけてね。」
「おう。」ピカー
俺は車を走らせた。光に向かって。その時、俺は気づいていなかった。まさか自分がこの事件に巻き込まれるなんて。
ブッブ。シュー
「ご主人様。緊急です。」
「緊急だと。どういうことなの?」
「現代から謎の青年が車を走らせてこっちに来るようです。」
「今はどのあたり?」
「糸の上を走っています。三本目に行かれたらアウトかと。」
「何者なのかしら。」
「家族かもしれません。」
「だとすると危険だわ。処罰しましょう。」
「はい。」ぎゃー
「つぶしてあげるわ。」
ブッブシュー
声がした。糸の先から。
「お兄ちゃん、助けて!」
「また香奈梅の声だ。今助けに行くぜ。待ってろ!」ピカー
「させないわ。」
願い主は友也に闇の光を解き放った。闇が友也に襲いかかってきた。
「なんだ!この光は。燃えすぎだぞ。」光は強く照らし始めた。
「死になさい。」
「この化け物を乗り切って見せるぜ。行けー!」
ブッブ
「しぶといわね。ならこういう方法を使うわ。食らいなさい。天女の光、エンジェルライト!」天使の光が友也に襲いかかった。友也を天使の光が包み込んだ。
「くそ!」
バン、シュー
「わー!」
僕は落ちた。光の糸から。目を開けると違う世界にいた。
「ここは何処だ。」
気がつくと俺は別の世界に立っていた。俺は車の中を見た。あるのは携帯と弁当のカラと中身が入っている弁当箱と仕事の鞄が置いてある。
「なんか変だ。昼勤が終わってるから、から弁があるのはいいけど。なぜ中身がある弁当がある?」俺は嫌な感じがした。この世界に。そして、空には光の糸がある。
あたりを見渡すと。そこは綾とはじめてのデートのことだった。
綾と十時に備前原駅で待ち合わせした設定になっていた。
そして自分がいる場所は平島の家の前にいた。
僕が家の中に入る姿をみかけた。
もしかしてこれって結婚する前の時代にいるってことか?
ということはもしかしてこの世界は平成二十六年の十二月二十三日ってこと?
「綾はどこなんだ。綾!」
俺は綾を探すと綾は備前原という駅で立っていた。
これはやはり綾と付き合ってる頃の出来ごとだ。もしかして妹を助けに行く道中に、別の世界に何者かにより飛ばされたんだ。
僕は唖然としたが、ここで途方に暮れてる場合じゃない。妹を「探さないと」と思い、俺は香奈梅を呼んでみた。
俺は香奈梅を呼んでみた。
「香奈梅! 兄ちゃんが助けにきたぞ。返事をしてくれ!」しかし、妹の声はしない。
「なんでしないんだ。そうか、わけがわからないやつに飛ばされ、届かなくされたんだ。くそ!」
ぎゃー
「竜だと。俺はこんなところで死ぬわけには行かないんだ。妹を助けるために。まだ死ぬ訳にはいかないんだ。」
桜綾香奈梅十三歳( 現代では二十六歳の社会人である。)が、謎の主( 願い主)により時を超えてしまう。過去の幼なじみ( 現代の幼なじみにより救出される。)が、時空に再び飛ばされた。彼女を助ける者は彼女の元にたどり着けるのであろうか。この世界はいつ終わるのか? 香奈梅は永遠に飛ばされたままなのであろうか。
「浩雪、どこにいくんだろ。香奈梅と。」
「ついて行こうぜ。」
「いく必要ないと思う。」
「なんで?」
「俺たちが介入したら香奈梅ちゃんが元の世界に戻れないだろ。」
「ああ、そうだな。」
「今はあいつに任せておこうぜ。浩雪に。」
「ああ。あいつなら必ず成功する。」
僕たちは浩雪と香奈梅を見守ることにした。
「香奈梅、ここなら誰もいないよ。話って何?」
「これ。今日バレンタインでしょ。浩雪君に。」それはクッキーだった。
「ありがとう。香奈梅、君が大好きだ。」がさ
彼は私を抱きしめた。
「…浩雪君。私も浩雪君のことが好き、大好き。」
「やった。互いに言えたね、香奈梅。」「うん。でも今度は元に戻ってからだね。」
「ああ。その時は君の友たちとして君を迎えに行く。」
「うん。じゃあ約束。」
「うん」
僕たちはこの時代で最後の指切りをした。
「一つ目印をつけておきたいんだ。」
「いいよ。どんな目印?」
「メアド交換だ。万が一、君があいつに奪われても連絡取り合いながら戻る道筋を作るために。」
「わかった。」
「じゃあ交換ね。」
私は彼とメアドを交換して戻れる目印を作った。
「これで大丈夫だ。」
「うん。」
その時、私の体が光った…。
「なに?」ピカー
「きゃー!」
「香奈梅、お前を必ず見つけ出してやる。どんな世界でも君を助け、元の世界に返す。だから待ってろ!」
「うん、待ってる。きゃー!」
「香奈梅!」
果たして香奈梅は元の世界に戻れるのであろうか…?
私は中学の時、空間から遙か彼方にある高校時代の時空に飛ばされた。
バン
「ここはどこ?」
それは、先ほどいた世界と違い、雲は浮いていた。天気は晴れていて、学校の形も違い、運動場も広く自然に囲まれた世界であった。
「なに? この世界、さっきと違う。」
「あなたはこの世界で彼を見つけ結婚するの。」
声が聞こえた…その声は以前の願い主と違う願い主の声であった。
果たして香奈梅は元の世界に戻れるのであろうか。
【第五章】 時空乃巫女と香菜梅
私は別世界に落ちた。あたりを見渡すと、浩雪の姿が何処にも見当たらない。ただ、唯一聞こえたのが時空から聞こえる願い主の声だった。けれど先ほど戦った願い主の声とは違う声だった。
私は尋ねた。
「誰?」
「私はあなたが最初に見た願い主よ。」
「違う、声が。願い主はあなたじゃないわ。」
「私よ。あなたが見た私はこんな顔姿よね。」
シュー
一瞬のうちに願い主は、天女の姿に変わった。羽衣を纏った巫女の姿に。
「そんな! じゃあさっきの姿は?」
願い主はまた元の姿に戻ったのである。
「これは本来の姿よ。私は時空を移動することにより自分を別の姿に変えることにできる。さらに私はあなたを支配することにより、さらに世界を自由に操れるの。そしてあなたは私の力により現代の彼の彼女となる。」
「そんなこと許させないわ。私はあなたの思い通りの人にはならないわ。」
タッタタ
「どこまで逃げても無駄なのに。行きなさい、光の竜ども。」
ぎゃー!
光の竜が私を襲ってきた。
ぎゃー!
「絶対帰るんだから、現代に。みんなの所へ。帰るんだからお願い。お兄ちゃん、鈴木さん、浩雪君、現代にいるなら私をそっちに導いて。お願い。みんな助けて。助けて、お兄ちゃん。帰りたいよ。助けて!」ピカー
【現代の世界】
ブブブー
「よし。もうすぐ最後の祭りだぜ。目指せ。優勝。」声が聞こえた…。
シュー
「助けてお兄ちゃん。助けて!」
「この声は香奈梅ちゃん!」
「どこにいるんだ、香奈梅ちゃん。返事してくれよ。」
「お兄ちゃん、助けて!」
シュー
光が見えた。
「なんだ?あの光は。」
「あれは、糸だ!」
「糸の方から香奈梅の声が聞こえるぜ。待ってろ、お兄ちゃんが今助けに行くから。」
ブゥー
僕は車を走らせた。
電話が鳴った…。
プルプル
「はい。もしもし、友也です。」
「友也君、今どこにいるの。今日はお祭りの踊りの練習でしょう?」
「ごめん。今日の踊りはキャンセルしたんだ。もう連絡してる。」
「どうして?」
「妹の声がしたから。今、糸に向かって走らせてるんだ。」
「糸?」
「外見てくれよ。」
紗綾は外を見た。空に怪しい糸が浮いてるのを見たのである。
「見えたよ、友君。そこに香奈梅ちゃんがいるのよね。」
「間違いないぜ。僕はそこに向けて走り、香奈梅ちゃんを迎えに行くぜ。」
「わかった。気をつけてね。」
「おう。」ピカー
俺は車を走らせた。光に向かって。その時、俺は気づいていなかった。まさか自分がこの事件に巻き込まれるなんて。
ブッブ。シュー
「ご主人様。緊急です。」
「緊急だと。どういうことなの?」
「現代から謎の青年が車を走らせてこっちに来るようです。」
「今はどのあたり?」
「糸の上を走っています。三本目に行かれたらアウトかと。」
「何者なのかしら。」
「家族かもしれません。」
「だとすると危険だわ。処罰しましょう。」
「はい。」ぎゃー
「つぶしてあげるわ。」
ブッブシュー
声がした。糸の先から。
「お兄ちゃん、助けて!」
「また香奈梅の声だ。今助けに行くぜ。待ってろ!」ピカー
「させないわ。」
願い主は友也に闇の光を解き放った。闇が友也に襲いかかってきた。
「なんだ!この光は。燃えすぎだぞ。」光は強く照らし始めた。
「死になさい。」
「この化け物を乗り切って見せるぜ。行けー!」
ブッブ
「しぶといわね。ならこういう方法を使うわ。食らいなさい。天女の光、エンジェルライト!」天使の光が友也に襲いかかった。友也を天使の光が包み込んだ。
「くそ!」
バン、シュー
「わー!」
僕は落ちた。光の糸から。目を開けると違う世界にいた。
「ここは何処だ。」
気がつくと俺は別の世界に立っていた。俺は車の中を見た。あるのは携帯と弁当のカラと中身が入っている弁当箱と仕事の鞄が置いてある。
「なんか変だ。昼勤が終わってるから、から弁があるのはいいけど。なぜ中身がある弁当がある?」俺は嫌な感じがした。この世界に。そして、空には光の糸がある。
あたりを見渡すと。そこは綾とはじめてのデートのことだった。
綾と十時に備前原駅で待ち合わせした設定になっていた。
そして自分がいる場所は平島の家の前にいた。
僕が家の中に入る姿をみかけた。
もしかしてこれって結婚する前の時代にいるってことか?
ということはもしかしてこの世界は平成二十六年の十二月二十三日ってこと?
「綾はどこなんだ。綾!」
俺は綾を探すと綾は備前原という駅で立っていた。
これはやはり綾と付き合ってる頃の出来ごとだ。もしかして妹を助けに行く道中に、別の世界に何者かにより飛ばされたんだ。
僕は唖然としたが、ここで途方に暮れてる場合じゃない。妹を「探さないと」と思い、俺は香奈梅を呼んでみた。
俺は香奈梅を呼んでみた。
「香奈梅! 兄ちゃんが助けにきたぞ。返事をしてくれ!」しかし、妹の声はしない。
「なんでしないんだ。そうか、わけがわからないやつに飛ばされ、届かなくされたんだ。くそ!」
ぎゃー
「竜だと。俺はこんなところで死ぬわけには行かないんだ。妹を助けるために。まだ死ぬ訳にはいかないんだ。」
桜綾香奈梅十三歳( 現代では二十六歳の社会人である。)が、謎の主( 願い主)により時を超えてしまう。過去の幼なじみ( 現代の幼なじみにより救出される。)が、時空に再び飛ばされた。彼女を助ける者は彼女の元にたどり着けるのであろうか。この世界はいつ終わるのか? 香奈梅は永遠に飛ばされたままなのであろうか。


