side:咲
翌日、井田先生が言った通り、生活記録ノートの基本的な取り扱いを、改めてホームルームの時間に受けた。
まず、井田先生が口にしたことは、ノートの守秘義務に関してだった。
「生活記録ノートは、あくまで僕と君たちが一対一でやり取りするノートです。僕が他の誰かに見せることはしないから、安心して欲しい。それが例え、君たちの親が見せてくれって僕に言ったとしても、君たちが『良いよ』と言わなければ見せない。逆に、共有したい時は、僕から必ず君たちに了承を得る。もちろん、これを断る権利は君たちにある」
難しい言葉が続いたが、いつもよりゆっくりと力を込めて話す井田先生に、クラス中がいつにも増してしっかりと耳を傾けていた。
その他にも、ノートのルールは続く。
提出は週2回であること。
基本的に睡眠と食事に関して自己管理できるようになることが目標なので、その2つの記録は抜けなく入れること。
抜けが続いたり不摂生が続くと呼び出しがあるらしい。
女子は生理周期についても管理すること。それにあたっての生理の説明を、井田先生は男女分けることなく、淡々と説明していった。
これに関しては、クラスの全員が面をくらっていた。
