それからの日々は、不思議な繰り返しだった。
毎朝、目を覚ますと和哉への感情はリセットされている。でも、ノートを見て、教室で彼と会うと、心のどこかが温かくなる。
「おはよう、梨紗」
「......おはよう、和哉」
いつからか、私は彼を下の名前で呼ぶようになっていた。ノートにそう書いてあったから。
「今日の梨紗も可愛いな」
「......毎日同じこと言ってるでしょ」
「覚えてるの?」
「ノートに書いてある」
私がそう答えると、和哉は嬉しそうに笑った。
放課後、一緒に帰る道。
「なあ、梨紗は将来何になりたい?」
「......分からない。だって、夢を持っても、それを応援してくれる人への感情を忘れちゃうから」
「俺は毎日応援するよ」
「毎日忘れるのに?」
「うん。毎日新しく応援する」
そんな会話を交わしながら、私たちは並んで歩いた。
ある日の夕暮れ。公園のベンチに座って、和哉が言った。
「梨紗、俺と付き合ってくれないか」
心臓が跳ねた。
「......無理だよ。私、明日になったら和哉のことも忘れるのに」
「知ってる。でも、毎朝また好きになってもらえるよう頑張るから」
「そんなの......疲れるだけだよ」
「疲れないよ。だって、毎日新しく梨紗に恋できるってことだろ? 最高じゃん」
彼は笑った。その笑顔があまりにも眩しくて、私は俯いた。
「......考えさせて」
「うん。いくらでも待つよ」
その夜、私はノートに書いた。
『和哉に告白された。どうしよう。でも、彼と一緒にいると、温かい』
毎朝、目を覚ますと和哉への感情はリセットされている。でも、ノートを見て、教室で彼と会うと、心のどこかが温かくなる。
「おはよう、梨紗」
「......おはよう、和哉」
いつからか、私は彼を下の名前で呼ぶようになっていた。ノートにそう書いてあったから。
「今日の梨紗も可愛いな」
「......毎日同じこと言ってるでしょ」
「覚えてるの?」
「ノートに書いてある」
私がそう答えると、和哉は嬉しそうに笑った。
放課後、一緒に帰る道。
「なあ、梨紗は将来何になりたい?」
「......分からない。だって、夢を持っても、それを応援してくれる人への感情を忘れちゃうから」
「俺は毎日応援するよ」
「毎日忘れるのに?」
「うん。毎日新しく応援する」
そんな会話を交わしながら、私たちは並んで歩いた。
ある日の夕暮れ。公園のベンチに座って、和哉が言った。
「梨紗、俺と付き合ってくれないか」
心臓が跳ねた。
「......無理だよ。私、明日になったら和哉のことも忘れるのに」
「知ってる。でも、毎朝また好きになってもらえるよう頑張るから」
「そんなの......疲れるだけだよ」
「疲れないよ。だって、毎日新しく梨紗に恋できるってことだろ? 最高じゃん」
彼は笑った。その笑顔があまりにも眩しくて、私は俯いた。
「......考えさせて」
「うん。いくらでも待つよ」
その夜、私はノートに書いた。
『和哉に告白された。どうしよう。でも、彼と一緒にいると、温かい』
