SIDE:A / SIDE:B

 ああ、ずっと好きだった。
 今でも、好きだ。

 だからこそ、情けない自分を見られたくなくて距離を取った。
 自分が情けないと思う。
 プライドばかり高くって、そのくせ何もできない。
 努力してできないのであれば、まだ救いようがある。
 でも、オレは頑張ってもいないのに、まるで自分がスーパーマンにになったかのように。本当の力を隠して、まだ本気になってないんだって、真実のオレはもっと凄いんだって・・・笑ってしまう。
 こんなに情けないのに。
 何もできないことを知られるのが恐くて、離れて行かれることが恐くて、ダメージが少しでも弱くなるように自分から距離を取った。考えないようにして、自分と向き合うことをやめて、散々逃げ回った。
 莉緒を傷付けて、泣かせてまで。

 何かのドラマで主人公が言っていた。
 昔見た映画のヒーローが口にしていた。

「本当に相手のことが好きなら、その子の幸せを願うべきだ」
 って。

 オレと一緒にいて幸せになれると思えない。
 それならば、莉緒が幸せになれるように力になるべきだ。
 陰から支えて、心から安心できる相手が見付かるまで応援するべきだ。


 歩み寄って来る莉緒に、オレは精一杯の笑顔を作った。









END