バスケットボールの授業があった日、授業が終わると同時に大介は足早に教室を後にした。オレは首を捻ったが、瑠架は心当たりがあるのか笑顔で見送っていた。
初めて瑠架と2人きりになった駅までの道中で、急いで帰宅した大介について訊ねる。
「大介が気持ち悪い笑みを浮かべて帰って行ったけど、何かヤバイ物を食べてたとかじゃなんだよな?」
「あーたまに変な物食べてるけど、今回は違うよ」
「ふーん」
そのまま会話が途切れたが、特に気になることもなく並んで歩く。瑠架はしばらく逡巡していたが、唐突に立ち止まった。不思議に思って同じように立ち止まると、少し道から外れた自動販売機を指差した。
「ちょっといいかな?」
「ああ、うん」
飲み物を購入するにしては真剣な表情の瑠架に従い、自動販売機に向かって移動し通学路から逸れた。
自動販売機でジュースを2本買った瑠架は、1本をオレに手渡した。おごられる理由も分からなかったものの、とりあえず受け取る。
「サンキュ」
瑠架は自動販売機を背にしてペットボトルのキャップを回す。そして、喉を潤すと話しを始めた。
「改めて言うけど、大介とは幼稚園からの幼馴染で、恋愛感情は全く無いけど、まあ、腐れ縁だから考えてることはよく分かるんだ」
「うん」
「アタシ達は当然のように同じ中学校だったんだけど、見ても分かると思うように問題児だったんだ。とはいっても、髪を染めてたくらいで、何か問題を起こしたわけではないんだけどね。1年生の途中で海外のアーティストに憧れて、髪をピンクにしたんだ。まあ当然、先生からスゴイ注意されちゃって。でも、先生に言われたからすぐに直すとか、思春期的に格好悪いじゃん。で、しばらく抵抗していたんだ。そうしたらさ、ある日、大介が今の赤髪ツンツンヘアで登校してきて。もう、引っ込みがつかなくなって、本当に迷惑」
瑠架は悪態をつくが表情は穏やかだった。短い付き合いではあるが、大介の行動は簡単に想像できた。
「でもさ、やっぱ、そういう態度って先生だけでなく、同級生や先輩達にも知れ渡るじゃん。しかも、身に覚えの無いことも追加されて。アタシ達、髪の色以外は何もしてない。それなのに、万引きとか、暴行事件とか、援交とか。大介もアタシも中学生になってバスケ部に入ったんだ。大介がどうしてもやりたいって。だからさ、髪以外のことで文句を言われたくなくって、勉強は一生懸命したし、学校だって休んだこともなかった。実際、成績はほとんど学年で1位と2位だった。でも、結局、素行が悪いっていう噂が理由で退部させられちゃった」
瑠架の告白を聞き言葉に詰まる。下校中にいきなり聞かされるには、かなり重めの内容だった。
「もし、大介が一緒にバスケのチーム作ろうって言ったら、一緒にやって欲しいんだ。全然下手で構わないから」
『 「分かった」と答える。 』 ・・・ 111 へ
『 「それは無理かも」と答える。 』 ・・・ 24 へ
初めて瑠架と2人きりになった駅までの道中で、急いで帰宅した大介について訊ねる。
「大介が気持ち悪い笑みを浮かべて帰って行ったけど、何かヤバイ物を食べてたとかじゃなんだよな?」
「あーたまに変な物食べてるけど、今回は違うよ」
「ふーん」
そのまま会話が途切れたが、特に気になることもなく並んで歩く。瑠架はしばらく逡巡していたが、唐突に立ち止まった。不思議に思って同じように立ち止まると、少し道から外れた自動販売機を指差した。
「ちょっといいかな?」
「ああ、うん」
飲み物を購入するにしては真剣な表情の瑠架に従い、自動販売機に向かって移動し通学路から逸れた。
自動販売機でジュースを2本買った瑠架は、1本をオレに手渡した。おごられる理由も分からなかったものの、とりあえず受け取る。
「サンキュ」
瑠架は自動販売機を背にしてペットボトルのキャップを回す。そして、喉を潤すと話しを始めた。
「改めて言うけど、大介とは幼稚園からの幼馴染で、恋愛感情は全く無いけど、まあ、腐れ縁だから考えてることはよく分かるんだ」
「うん」
「アタシ達は当然のように同じ中学校だったんだけど、見ても分かると思うように問題児だったんだ。とはいっても、髪を染めてたくらいで、何か問題を起こしたわけではないんだけどね。1年生の途中で海外のアーティストに憧れて、髪をピンクにしたんだ。まあ当然、先生からスゴイ注意されちゃって。でも、先生に言われたからすぐに直すとか、思春期的に格好悪いじゃん。で、しばらく抵抗していたんだ。そうしたらさ、ある日、大介が今の赤髪ツンツンヘアで登校してきて。もう、引っ込みがつかなくなって、本当に迷惑」
瑠架は悪態をつくが表情は穏やかだった。短い付き合いではあるが、大介の行動は簡単に想像できた。
「でもさ、やっぱ、そういう態度って先生だけでなく、同級生や先輩達にも知れ渡るじゃん。しかも、身に覚えの無いことも追加されて。アタシ達、髪の色以外は何もしてない。それなのに、万引きとか、暴行事件とか、援交とか。大介もアタシも中学生になってバスケ部に入ったんだ。大介がどうしてもやりたいって。だからさ、髪以外のことで文句を言われたくなくって、勉強は一生懸命したし、学校だって休んだこともなかった。実際、成績はほとんど学年で1位と2位だった。でも、結局、素行が悪いっていう噂が理由で退部させられちゃった」
瑠架の告白を聞き言葉に詰まる。下校中にいきなり聞かされるには、かなり重めの内容だった。
「もし、大介が一緒にバスケのチーム作ろうって言ったら、一緒にやって欲しいんだ。全然下手で構わないから」
『 「分かった」と答える。 』 ・・・ 111 へ
『 「それは無理かも」と答える。 』 ・・・ 24 へ



