SIDE:A / SIDE:B

 分かってはいたが、結果は目標とする点数に遠く及ばなかった。
 あと10日ほどで40点増など、どんなに努力したところで無理なことだ。それでも、ここで諦める訳にはいかない。まだ伸び代はあるはずだ。向こうは上限に達している。ゲームと違って限界突破などというものは存在しない。それならば、頑張ればそれだけ、確実に差は縮まるはずだ。

 ああ、そうだ。
 まだ削れるものがある。
 試験まで登校せずに勉強すればいいんだ。
 授業を全部ボイコットしてしまえば、それを全部試験勉強に注げるじゃないか。

 でも、これは違う。
 そんなことをしても、もし差を埋めることができても、これを維持することができない。維持できないやり方に、管理できない能力に一体何の意味があるというのか。

 机に突っ伏し、自分の不甲斐なさに泣きそうになる。
 これほど一生懸命頑張っても、届く気配すらない。
 当然だ。
 彼等はずっと前から、ずっと努力をしてきた人達だ。ある日突然思い立って始めた人間が、簡単に追い付けるはずがない。あと半年、せめて3ヶ月あればもっと違っていたかも知れない。そうなんだ。高校入試がゴールなんて勘違いしていなかったら、もっと自分に真剣だったら、今の自分は違っていたに違いない。


 少し冷静になろうと思い、スマートフォンだけを持って自宅を出た。  ・・・ 91 へ