青髪も初日はクラスメート達も反応していたものの、早くも2日目には話題にすら上がらなくなった。意を決したマイ・レボリューションも、他の人達にとっては日常の一場面でしかないらしい。少し悲しい。それでも、日々の努力もあり、チャラ度は目に見えてアップしている。大介というお手本がいることもあるが、反動というものが一番大きいかも知れない。片方に強く引っ張られていると、当然のように振れ幅も大きくなるのだ。
そんなお気楽生活を送っていたある日、突然、足下に地獄の門が開いた。
可能性を忘れていた訳ではない。意識的に考えないようにしていたのだ。十分に有り得るというレベルではなく、起きないとおかしいという邂逅だった。
「大和」
皐月が丘駅のホームで背後から名前を呼ばれた。反射的に振り返るところだったが、どうにか踏み止まってスルーする。
「真鍋 大和だろ?」
今度は、公共の場でフルネームを呼ばれる。それでも、グッと堪えて聞こえないフリをする。
「小学3年生までオネショしていた真鍋 大和君ですよね?」
「幼稚園までしかしてないわ!! あ・・・」
思わず振り返ってしまったため、2人と思い切り対面してしまった。
今どき珍しい詰襟タイプの学生服。市内で学生服の高校は南口方面にある皐月中央高校だけだ。同じ駅を利用しているのだから、いずれ出会うとは思っていた。実際、見掛けたことは何度かあった。
佐藤 光世と藤崎 颯真。皐月中央高校に進学した同級生。データを補完すれば、同じバスケットボール部で恥ずかしい夢を語った仲間だった。2人はバスケットボールの名門で、届きそうになっている夢を追い掛けているはずだ。
過去の妄執から解き放たれているオレは、視線を逸らすと何事もなかったかのように擦れ違う。しかし、当然、2人はそれを許してはくれない。鋭利な言葉で抉ってくる。
「大和!! バスケ、やってるんだよな?」
無意識に足が止まる。
「新人戦を勝ち上がって、絶対に対戦しような!!」
思わず笑ってしまう。
口の端を上げて、ニヤリと笑みを浮かべながら振り返る。そして、背中を丸めながらチャラいテンポで言葉を吐いた。
「どこの誰かは分からないが、人違いなんじゃあないのかYO?
見て分かるように、オレはサバ男なんだYO。
バスケって美味いのかYO?
オレはアニサキスとの戦いで多忙なんだYO
ウエーイ!!」
一瞬で置き去りにした2人に背を向け、その場から離脱を図る。それでも、我に返った光世の声が追い掛けてくる。
「お、おい、大和。何を意味不明なことを!! 大和!!」
『 立ち止まって振り返る。 』 ・・・ 90 へ
『 無視して立ち去る。 』 ・・・ 46 へ
そんなお気楽生活を送っていたある日、突然、足下に地獄の門が開いた。
可能性を忘れていた訳ではない。意識的に考えないようにしていたのだ。十分に有り得るというレベルではなく、起きないとおかしいという邂逅だった。
「大和」
皐月が丘駅のホームで背後から名前を呼ばれた。反射的に振り返るところだったが、どうにか踏み止まってスルーする。
「真鍋 大和だろ?」
今度は、公共の場でフルネームを呼ばれる。それでも、グッと堪えて聞こえないフリをする。
「小学3年生までオネショしていた真鍋 大和君ですよね?」
「幼稚園までしかしてないわ!! あ・・・」
思わず振り返ってしまったため、2人と思い切り対面してしまった。
今どき珍しい詰襟タイプの学生服。市内で学生服の高校は南口方面にある皐月中央高校だけだ。同じ駅を利用しているのだから、いずれ出会うとは思っていた。実際、見掛けたことは何度かあった。
佐藤 光世と藤崎 颯真。皐月中央高校に進学した同級生。データを補完すれば、同じバスケットボール部で恥ずかしい夢を語った仲間だった。2人はバスケットボールの名門で、届きそうになっている夢を追い掛けているはずだ。
過去の妄執から解き放たれているオレは、視線を逸らすと何事もなかったかのように擦れ違う。しかし、当然、2人はそれを許してはくれない。鋭利な言葉で抉ってくる。
「大和!! バスケ、やってるんだよな?」
無意識に足が止まる。
「新人戦を勝ち上がって、絶対に対戦しような!!」
思わず笑ってしまう。
口の端を上げて、ニヤリと笑みを浮かべながら振り返る。そして、背中を丸めながらチャラいテンポで言葉を吐いた。
「どこの誰かは分からないが、人違いなんじゃあないのかYO?
見て分かるように、オレはサバ男なんだYO。
バスケって美味いのかYO?
オレはアニサキスとの戦いで多忙なんだYO
ウエーイ!!」
一瞬で置き去りにした2人に背を向け、その場から離脱を図る。それでも、我に返った光世の声が追い掛けてくる。
「お、おい、大和。何を意味不明なことを!! 大和!!」
『 立ち止まって振り返る。 』 ・・・ 90 へ
『 無視して立ち去る。 』 ・・・ 46 へ



