用事―――――は、特にないな。
よく考えてみれば、街中を歩き回っていると同級生に出会うかも知れない。もし、元友達に遭遇することがあれば、どう対応すればいいのか分からない。いや、どの面下げて会えばいいのか分からない。
―――――いや、オレだけの問題ではない。オレよりも華那だ。華那が同級生に出会う可能性の方が高い。偏差値が70を超えていた華那が、この白いブレザーで出歩くなどあってはならない。それに、そもそも用事もないのに街を歩き回るだけとか非効率で面倒臭い。などと考えていると、徐々にどうでもよくなってくる。
「いや、やっぱりいい」
「え、何で?」
当然のように出した答えに対し、華那は首を傾げて問い返してくる。
用事もないのに、自宅の最寄り駅を通過してまで中心街に行くことが嫌なものだと解釈していたが、華那の返事はそれを否定しているようだ。意味が分からない。
疑問符を頭上に浮かべているオレを見て、華那が苦笑いを浮かべる。
「あー、単純に用事があるのかな?と思っただけで、嫌だからって遠回しに反対した訳じゃないよ。私だって、たまには街中の様子を見に行きたいしね」
そう、か。もし同級生とかに出会った場合は、一緒に走って逃げればいいか。
「用事は特にないよ。ただ、遊びに行かないか、って誘ってるだけ」 ・・・ 78 へ
よく考えてみれば、街中を歩き回っていると同級生に出会うかも知れない。もし、元友達に遭遇することがあれば、どう対応すればいいのか分からない。いや、どの面下げて会えばいいのか分からない。
―――――いや、オレだけの問題ではない。オレよりも華那だ。華那が同級生に出会う可能性の方が高い。偏差値が70を超えていた華那が、この白いブレザーで出歩くなどあってはならない。それに、そもそも用事もないのに街を歩き回るだけとか非効率で面倒臭い。などと考えていると、徐々にどうでもよくなってくる。
「いや、やっぱりいい」
「え、何で?」
当然のように出した答えに対し、華那は首を傾げて問い返してくる。
用事もないのに、自宅の最寄り駅を通過してまで中心街に行くことが嫌なものだと解釈していたが、華那の返事はそれを否定しているようだ。意味が分からない。
疑問符を頭上に浮かべているオレを見て、華那が苦笑いを浮かべる。
「あー、単純に用事があるのかな?と思っただけで、嫌だからって遠回しに反対した訳じゃないよ。私だって、たまには街中の様子を見に行きたいしね」
そう、か。もし同級生とかに出会った場合は、一緒に走って逃げればいいか。
「用事は特にないよ。ただ、遊びに行かないか、って誘ってるだけ」 ・・・ 78 へ



