SIDE:A / SIDE:B

 明らかに遊んでいる鳴沢達を睨み付け、力を出し尽しフラフラしている2人を見て思う。
 ギブアップするべきか?
 得点は2対25と、もう決着は目の前だ。
 そして、点差以上に絶望的だ。
 目が合った大介が、まだまだ大丈夫だと親指を立てる。
 そのまま瑠架に視線を移すと、笑顔で左右に首を振った。
 次の瞬間、ドリブルをカットしようとして相手との距離を詰めた瑠架が、逆にはね飛ばされて地面に転がった。ファールではない。確かにファールではないが―――――
「瑠架!!」
 コートに転がったまま動かない瑠架を見て、莉緒が一旦試合を止める。

「アハハ、ごめん。アタシスタイルが良いから、吹き飛ばされちゃった」
 笑いながら起き上がろうとする瑠架の表情が歪む。
「足か?」
 そう問い掛けると、右の足首を見詰めていた瑠架が、笑いながら顔の前で両手を振った。
「違う、違う。アタシの足首が細くてキュートだなあって思ってただけ」
「瑠―――――」「やらせてやれ」
 止めようとしたオレの肩を、大介が力を込めて掴んだ。
 「ふう」と大きく息を吐き、瑠架に右手を差し出す。
「ありがと」
 瑠架は笑顔で立ち上がった。

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