SIDE:A / SIDE:B

「寝惚けてるのか? 何が文武両道だ。舐めてるのか?」
 思わず発した低音ボイスが響く。
 これまでとは全く違う声音に鳴沢の口が止まる。

 口をパクパクさせて言葉が音声にならない鳴沢を眺めながら考える。
 鳴沢が納得しない状態でいくら罰ゲームを課しても、取り決めを守るとは思えない。それならば、完全に心を折って従わせた方が確実だ。しかし、レベルはともかく、現役バスケットボール部員3人と、経験者とほぼ素人の2人で対戦した場合、目も当てられない惨状と化すのは間違いない。もし対戦するのであればハンデが必要になってくる。

「対等の条件だと、余りにも差があり過ぎる。もし、3on3で勝負するのであればハンデが必要だ。オマエ達のチームは30点、こちらは5点先取した方が勝ち。なら受けても構わない。これでも条件的には厳しいくらいだ」

 そう応じると、鳴沢は満面の笑みを浮かべた。
「それでいい。今度こそ、完膚なきまでに叩き潰してやるぜ」
『はあ!?いつオレが受けないって言ったんだ。いいぜ、その条件でやってやろうじゃないか。絶対に逃げるなよ!!』
「調子に乗ってすいませんでしたああああっ」

 鳴沢はよろしくお願い致します」と、何度も頭を下げていた。

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