SIDE:A / SIDE:B

 瑠架と大介をバカにされ目の前が真っ赤に染まる。
 それでも、我慢する。
 もう、鳴沢との関係は過去のことだ。
 莉緒への思いも過去のものだ。
 愛想笑いを浮かべる。

 ここで感情に任せて殴ったところで何にもらない。
 ここは、我慢する。
 もう、あの日あの瞬間に全て置いてきた。
 将来の夢も希望も捨ててしまった。
 愛想笑いを浮かべる。

 ここで笑って誤魔化せば、今日この場で、何もかもが過去になる。
 もう二度と、鳴沢もオレに関心を示すこともないだろう。

「鳴沢君、上手いこと言うねえ。さすが、皐月中央高校の生徒は違うなあ。オレは落ちちゃったからなあ」

 愛想笑い全開だ。
 もうこれで終わりだ。
 面倒臭いことは全て完結だ。

 莉緒が泣いている。
 なぜだ?

 隣にいた瑠架が背中を見せた。
 なぜだ?

 大介が悔しそうな表情で歩き始めた。
 なぜだ?

 なぜ?
 これで、何もかも解決するだろ。
 そうじゃないのか?









END