出会ってから3週間が過ぎ、お互いの呼び方も「大和」と「華那」に変わった。毎日8時間以上も一緒に過ごしていれば、普通に仲良くもなる。ただの知り合いから、自然な流れで友達になった。一緒にいるといっても恋愛感情はなく、親友といった感じの付き合いだ。生まれたときから受験に落ちた日までのことを、お互いに喋り尽くした。たぶん、華那以上にオレのことを知っている人はいないし、オレ以上に華那のことを知っていいる人もいないだろう。
でも、二人だけの時間は永遠ではなく、夜が明ければ日が沈み、ついに春休みが終わった。
私立神楽坂高校の制服は無駄に派手だ。男女ともにブレザーであるが、上着が白、ズボン、スカートが黒という言葉にすると地味だが、実際に白いブレザーは目立つ。誰がどう見ても、100メートル以上離れた位置から見ても、神楽坂高校の生徒だと分かる。嫌で、嫌で仕方がない。許されるのであれば中学校の制服で通いたいぐらいだ。
オレが目指していた学校は、県立皐月中央高校。偏差値が65以上とされる県内有数の進学校だ。だが、私立神楽坂高校は元々男子校で、10年ほど前まではトップクラスに評判が悪い学校だった。7年前、学校の移転に伴い、男女共学、特別進学クラスを新設。さらに、サッカー部が全国大会出場したことにより、県内の私立高校の中では注目される学校になった。それでも、学生の間ではレベルが低い学校として認知されている。特別進学クラスでさえ偏差値は55ほどだ。
屈辱でしかない。こんな制服を着なければならないことが恥ずかしかった。
入学式当日、エントランスで待ち合わせをして一緒に登校する約束をしていた。
我が家は母が入学式に一緒に行きたいと言っていたが、断固として拒否させてもらった。たかが神楽坂高校の入学式に来る必要はない。それに、ばったり元友達の保護者に遭遇でもしたら肩身の狭い思いをさせてしまう。それはさすがに申し訳が無い。最悪なことに、神楽坂高校と皐月中央高校の最寄り駅は同じなのだ。
華那は最初から一人で行くことになっていた。父親が「そんな学校の入学式などには行かなくていい」と、行く気だった母親を止めたらしい。それで、一緒に登校することになったという訳だ。
「おはよう」
「おはよう」
エントランスで華那に会い、お互いに真新しい制服で挨拶を交わす
何となく気恥ずかしい。
いつもスッピンでジャージ姿。しかも、パーカーのフードを被っていたため分からなかったが、こうして制服を着て髪を整えている姿を見ると目を引く美少女だ。妙に緊張してしまう。
視線を泳がせていると、華那が首を傾げながら歩き始めた。
「そろそろ行かないと電車に乗り遅れるよ?」
「わ、分かってるよ」
少し先を歩いている華那に追い付くと、並んで自宅の最寄り駅に向かった。
最寄り駅の神流駅は、当然、中学の同級生達にとっても利用する駅ということになる。駅に到着すると、改札を通り過ぎる同級生達の姿が見えた。
『 同級生に声を掛ける 』 ・・・ 2 へ
『 気付かれないようにする 』 ・・・ 18 へ
でも、二人だけの時間は永遠ではなく、夜が明ければ日が沈み、ついに春休みが終わった。
私立神楽坂高校の制服は無駄に派手だ。男女ともにブレザーであるが、上着が白、ズボン、スカートが黒という言葉にすると地味だが、実際に白いブレザーは目立つ。誰がどう見ても、100メートル以上離れた位置から見ても、神楽坂高校の生徒だと分かる。嫌で、嫌で仕方がない。許されるのであれば中学校の制服で通いたいぐらいだ。
オレが目指していた学校は、県立皐月中央高校。偏差値が65以上とされる県内有数の進学校だ。だが、私立神楽坂高校は元々男子校で、10年ほど前まではトップクラスに評判が悪い学校だった。7年前、学校の移転に伴い、男女共学、特別進学クラスを新設。さらに、サッカー部が全国大会出場したことにより、県内の私立高校の中では注目される学校になった。それでも、学生の間ではレベルが低い学校として認知されている。特別進学クラスでさえ偏差値は55ほどだ。
屈辱でしかない。こんな制服を着なければならないことが恥ずかしかった。
入学式当日、エントランスで待ち合わせをして一緒に登校する約束をしていた。
我が家は母が入学式に一緒に行きたいと言っていたが、断固として拒否させてもらった。たかが神楽坂高校の入学式に来る必要はない。それに、ばったり元友達の保護者に遭遇でもしたら肩身の狭い思いをさせてしまう。それはさすがに申し訳が無い。最悪なことに、神楽坂高校と皐月中央高校の最寄り駅は同じなのだ。
華那は最初から一人で行くことになっていた。父親が「そんな学校の入学式などには行かなくていい」と、行く気だった母親を止めたらしい。それで、一緒に登校することになったという訳だ。
「おはよう」
「おはよう」
エントランスで華那に会い、お互いに真新しい制服で挨拶を交わす
何となく気恥ずかしい。
いつもスッピンでジャージ姿。しかも、パーカーのフードを被っていたため分からなかったが、こうして制服を着て髪を整えている姿を見ると目を引く美少女だ。妙に緊張してしまう。
視線を泳がせていると、華那が首を傾げながら歩き始めた。
「そろそろ行かないと電車に乗り遅れるよ?」
「わ、分かってるよ」
少し先を歩いている華那に追い付くと、並んで自宅の最寄り駅に向かった。
最寄り駅の神流駅は、当然、中学の同級生達にとっても利用する駅ということになる。駅に到着すると、改札を通り過ぎる同級生達の姿が見えた。
『 同級生に声を掛ける 』 ・・・ 2 へ
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