そして日曜日、試合当日の日を迎えた。
開始時刻は11時。11時から13時までの2時間だけコートが取れた。おそらく、ちょうど昼時間になるため、その時間帯だけ空白になっていたのだろう。
梅雨の入口に差し掛かる時期ではあるが、今日の天気は快晴だ。
それでも、鳴沢の顔を見ると気分がどんよりと曇ってしまう。
「遅いぞ」
10時50分にコート入りしたが、既に鳴沢達3人はジャージ姿でスタンバイしていた。しかも、入念にアップまでしている。どれだけ本気になっているのだろうか。
「10分前だから、特に遅くはないだろう。そもそも、余り早く来たら前の人達に迷惑だろ」
周囲を見渡すと、11時まで使用する予定の人達が見当たらない。
「迷惑も何も、ここでアップしていたら帰って行ったぞ」
迷惑過ぎるわ!!
「ま、まあ、それはそれとして、試合の審判をしてくれる人を連れて来た。触らないようにな、警察呼ぶぞ」
今日の審判は莉緒だ。事情を知った莉緒が、どうしても審判をやらせて欲しいと退かなかったからだ。
せっかく前の利用者がいないのだ。オレ達3人も軽くアップをして準備をする。そして、11時になったところでコートの真ん中で対峙した。審判の莉緒を挟んで左右に分かれる。
「もう一度ルールを確認しておくぞ。時間は無制限、そっちは30点先取、こっちは5点先取で終わり。これで良かったな?」
「ああ、それで大丈夫だ。あと、先行は譲ってやるよ」
先行を譲られることは想定通りだった。無意味に自信過剰の性格、しかも、審判として莉緒が来ているのだ。格好付けるに決っている。
ピッという笛の音で試合が始まる。
その瞬間、瑠架が手を挙げながらコートの左側を走る。
それに合わせて高速のパスを出す。
「瑠架!!」
瑠架の名を呼びながら、ノールックで出したパスはコートの右側を走る大介に渡った。
混乱する鳴沢達の思考力が回復する前に、電光石火のプレイを見せる。何百回も練習した成果を発揮し、レイアップシュートを決めた。
「よし!!」
3人でコートの真ん中でグータッチ。
見事に作戦がハマったものの、予想通りその後は防戦一方になった。ボールに触わる時間自体がほとんど無く、あっという間に2対23と見る間に得点差が広がっていった。一気に勝負を決めることもできたに違いない。しかし、鳴沢達はわざとパス回しをして、オレ達の体力を削っていった。
ボールに触わることさえできず、左右に走らされる。だからと言って放置すればシュートを打たれるだけのため、追わないという選択肢は無い。大介もそうだが、瑠架はフラフラと身体が波を打っている状態だ。正直なところ、もうどうすることもできない。
『 ギブアップする。 』 ・・・ 66 へ
『 最後まで諦めない。 』 ・・・ 50 へ
開始時刻は11時。11時から13時までの2時間だけコートが取れた。おそらく、ちょうど昼時間になるため、その時間帯だけ空白になっていたのだろう。
梅雨の入口に差し掛かる時期ではあるが、今日の天気は快晴だ。
それでも、鳴沢の顔を見ると気分がどんよりと曇ってしまう。
「遅いぞ」
10時50分にコート入りしたが、既に鳴沢達3人はジャージ姿でスタンバイしていた。しかも、入念にアップまでしている。どれだけ本気になっているのだろうか。
「10分前だから、特に遅くはないだろう。そもそも、余り早く来たら前の人達に迷惑だろ」
周囲を見渡すと、11時まで使用する予定の人達が見当たらない。
「迷惑も何も、ここでアップしていたら帰って行ったぞ」
迷惑過ぎるわ!!
「ま、まあ、それはそれとして、試合の審判をしてくれる人を連れて来た。触らないようにな、警察呼ぶぞ」
今日の審判は莉緒だ。事情を知った莉緒が、どうしても審判をやらせて欲しいと退かなかったからだ。
せっかく前の利用者がいないのだ。オレ達3人も軽くアップをして準備をする。そして、11時になったところでコートの真ん中で対峙した。審判の莉緒を挟んで左右に分かれる。
「もう一度ルールを確認しておくぞ。時間は無制限、そっちは30点先取、こっちは5点先取で終わり。これで良かったな?」
「ああ、それで大丈夫だ。あと、先行は譲ってやるよ」
先行を譲られることは想定通りだった。無意味に自信過剰の性格、しかも、審判として莉緒が来ているのだ。格好付けるに決っている。
ピッという笛の音で試合が始まる。
その瞬間、瑠架が手を挙げながらコートの左側を走る。
それに合わせて高速のパスを出す。
「瑠架!!」
瑠架の名を呼びながら、ノールックで出したパスはコートの右側を走る大介に渡った。
混乱する鳴沢達の思考力が回復する前に、電光石火のプレイを見せる。何百回も練習した成果を発揮し、レイアップシュートを決めた。
「よし!!」
3人でコートの真ん中でグータッチ。
見事に作戦がハマったものの、予想通りその後は防戦一方になった。ボールに触わる時間自体がほとんど無く、あっという間に2対23と見る間に得点差が広がっていった。一気に勝負を決めることもできたに違いない。しかし、鳴沢達はわざとパス回しをして、オレ達の体力を削っていった。
ボールに触わることさえできず、左右に走らされる。だからと言って放置すればシュートを打たれるだけのため、追わないという選択肢は無い。大介もそうだが、瑠架はフラフラと身体が波を打っている状態だ。正直なところ、もうどうすることもできない。
『 ギブアップする。 』 ・・・ 66 へ
『 最後まで諦めない。 』 ・・・ 50 へ



