SIDE:A / SIDE:B

 人生の90パーセント以上は失敗していると思う。
 成功したとか、予想以上に上手くいったとか、ほとんど無い。
 でもさ、そんなもんだよ。
 それに、成功したときより、失敗したときの方が面白いじゃん。
 立ち直っている途中の自分って、かなり格好良いよね。
 また「頑張ろう!!」とか思った瞬間、「わたし、すごーい」とか思っちゃうよね。
 本当にね、失敗談ばかりで1冊エッセイが書けそう。今まで生きてきて何があったかを赤裸々に説明すると、大半が他人には言えない恥ずかしい話になってしまう。でも、その失敗談を笑い話にできるようになっている自分を、また、格好良いとか思ってしまったり。何か良いよね。

 でも、現実的には、なかなか難しい。
 いつの間にか諦めることが当たり前になって、自分の限界を設定して努力しなくなったり、勝手に他人と比較してランキング決めをしたり。頑張ることが格好悪いとか、見苦しいとか、挙げ句の果てに嘲笑したり、中傷したり。それって、自分が諦めたから、他人も自分と一緒だと思いたくて、自分と同じはずだと決め付けて、自分の経験が、能力が世界の全てだと他人に押し付けているだけじゃん。
 例え自分ができなくても、その人にはできるかも知れない。それを認めるだけの器量は持っておきたいよね。
 年齢だとか、性別だとか、学歴だとか、職歴だとかで限界は決らない。
 どこまで頑張れるか、いつまで諦めないか、どれだけ他人の話しを聞くことができるかだ。
 90パーセントは失敗する。そのときに、どうするかで限界は決まる。
 だから、何歳になっても、死ぬまで、諦めなければ夢は叶うかも知れないし、人は成長し続けるんだ。
 そう思うと、楽しくならない?

 ただ、この世界は真っ暗だ。
 どっちを向いても何も見えない。みんなが敵で、周囲の環境は害悪でしかない。心を蝕まれて、正常な判断ができなくなって、飛び降りて幸せになれると思い込んで。大事に育ててくれたと信じていた親は理解してくれない。大好きな恋人は世界で一番愛してくれない。優先してくれない。学校の先生には何も分からない。信じてくれない。話しを聞いてくれない。職場の同僚に誹謗中傷されている。上司は愛想の良い人間だけを依怙贔屓(えこひいき)する。誰も、何も分かってくれない。もう、この世界は地獄だ。
 そうだよ。
 そんなもんだ。
 だって、みんな90パーセントは失敗していて、大半の人達は諦めてしまっているんだから。
 そんな世界は息苦しい。
 まだ頑張ろうと努力している人には、呼吸困難になるくらいに酸素が足りないと思う。
 でもさ、それでも、それを分かった上で言いたい。

 ―――――頑張れ。
 
 少なくとも、私はキミの努力を笑わない。
 誰にバカにされたとしても、私は絶対に否定しない。
 どんな時でも、必ず味方になると約束しよう。



 わたし(・・・)は、ただ思い浮かぶだけの言葉を贈った。









~ fin ~