SIDE:A / SIDE:B

「分かった」
 と答えようと思ったものの、言葉にならなかった。

 過去の出来事を聞いた今、2人の思いに答えたいという気持ちはある。
 それでも、口が動かない。
 簡単なことだ。
 「一緒にやろう」と言えばいいだけのことだ。
 分かっていても、バスケットボールという単語に対し強い拒否反応を抱いてしまう。
 体育の授業で久し振りにボールを手にし、考えないようにしてきた感覚を思い出してしまった。
 なぜ?
 どうして、こんなにも気持ちが揺れる。
 置いてきたはずなのに。
 考えないようにしてきたのに―――――

「大和? ねえ、大和、聞いてる?」
 瑠架の言葉が響き、我に返る。

「だからさ、もし大介が3on3のチームを作ろうって言ってきたら一緒にやって欲しいんだ。いいよね?」
 ここで拒否なんてできないことは分かる。
 意を決した、過去の告白。
 オレを信用したからこそ話してくれたこと。

 手にしていた炭酸飲料を一気に飲み干すと、激しい刺激に耐えながら涙目で頷いた。
 何でもいいから勢いが必要だったのだ。

 ・・・ 24 へ