SIDE:A / SIDE:B

 配布されたまま、封さえも開けていなかった結果シートを鳴沢達の目の前で開封する。
 そこに表示されていたのは、総合得点452点、偏差値67の文字。
「はあ!?」
 鳴沢はオレの手から乱暴に結果シートを奪い、何度も何度も内容を確認する。しかし、どう確認してみても結果は変わることはない。

 動揺している鳴沢の手から結果シートを取り返し、改めて見せ付けると言い放つ。
「約束通り、今後、莉緒に近付かないでもらおうか」
 その言葉を聞き、項垂れた状態で唸り声を上げる鳴沢。しかし、しばらくすると顔を上げて堂々と約束を反故にしようとする。
「そんな約束をした覚えはないな!!そもそも、罰ゲームなんていうルールなんか最初から無かっただろ。まぐれで勝ったからと言って、勝手なことを言うんじゃない。これだから・・・」
 頭が悪い連中は―――と続けたかったのだろうが、自分の方が結果が悪いため言葉に詰まった。

 しかし、こんな事態に成りかねないと思い、確固たる証拠を残していたのだ。
 逃げようとする鳴沢の目の前に、ポケットから取り出したスマートフォンを突き付ける。起動したボイスレコーダーのアプリから、聞き慣れた越えが流れ出した。

『何が、幼馴染だ。何が、守ってやって欲しいだ。幼馴染といっても、今は完全に疎遠になってるじゃないか。それに、ストーキング行為とかもただの行き違いだ。そもそも口頭での注意だけで―――――はあ!?いつオレが受けないって言ったんだ。いいぜ、その条件でやってやろうじゃないか。絶対に逃げるなよ!!』

 目を見開いたまま固まる鳴沢。次の瞬間、スマートフォンを奪い取ろうと手を伸ばしてきたが、その手を払い除ける。決定的な証拠を前にして、「ぐぬぬ」と唸り続けている。しかし、再び猪口才(チョコザイ)なことを口走った。
「・・・文武両道・・・日本男児は文武両道だ!!よ、よし、文に関しては負けを認めてやろうじゃないか。次は武だ。誰も1回勝負とは言っていないだろ。そうだ、次はバスケで勝負しよう。次の日曜日、部活が丁度休みだから、その日に3on3で勝負しようじゃないか。こちらはこの3人。そちらは好きなようにチームを組めば良い。3on3とか一緒にやってくれるヤツがいいればなあ」

 こっちらが恥ずかしくなるレベルの卑怯者。
 それでも、ほぼ素人の瑠架と大介を含めたチームだと、現役部員相手に勝てる可能性はゼロだ。この挑戦を受ける必要は全く無い。


『 「いいだろう。思い知らせてやるぜ!!」と返事をした。 』 ・・・ 44 へ

『 「何を意味不明なことを口走ってるんだ?やる訳がないだろ」と答えた。 』 ・・・ 53 へ