胸元には、青くゆらめく光。
淡く滲むルクシミウムの輝きが、感情の揺らぎを映していた。
イファは、ただ見つめていた。
ずっと探していた、その姿を。
「リア…!」
軍が取り囲む空間を割くように、リアが駆けてくる。
兵士たちは、誰もがぴたりと動けなくなっていた。
まるで青白い光が空気を止めたかのように。
「イファ…!」
リアがイファの名を呼ぶと、イファはずっと会いたかった彼女を強く抱きしめて言った。
「リア……よかった……。無事だったんだ……」
温もりが、腕の中にあった。
声にならない想いが喉にせり上がる。
リアはゆっくりと顔を上げ、こくりと頷くと、視線をセリオへと向けた。
瑠璃色の瞳には、涙と、決意が光っていた。
「あなたに、聞きたいことがあるの……サンティスを
……殺したのは、あなた?」
リアの声は静かだった。
けれど、その奥には、震えるほどの感情が渦巻いていた。
淡い光を宿す瑠璃色の瞳で、リアはセリオをまっすぐに見据える。
セリオは一瞬だけ視線をそらし、だがすぐにまた彼女を見た。
「彼は……選んだんだ。彼も、自分の信じる正義を、最後まで貫いた。その、結果だ」
「答えて、セリオさん」
リアの声がわずかに強くなる。
「……あなたが……あの人を……」
言葉にした瞬間、リアの胸の奥に、言い知れぬ熱が込み上げる。
「……殺したの……?」
風が一瞬止んだような静けさの中、
セリオはまぶたを伏せ、小さなため息を漏らした。
「……いいや、直接的にはね。私はただ、そうなるように仕向けただけだ。私自身の正しさを貫くために、あの男の存在は、どうしても邪魔だった」
リアの胸の奥が痛む。
「やっぱり、あなたが、あの人の命を、奪ったのね……。彼は、ずっとあなたを信じていたのに……」
ポロポロと溢れる涙、そして怒り。
裏切りを前に、リアの指先は震える。
セリオは、顔をわずかに歪ませて言った。
「彼が信じていたのは私ではない。ルクシミウムの力だ……! 共に世界を救うはずだったのに……! 裏切られたのは、私の方だよ」
リアは、覚えてしまった感情に追いつけない。
青白く瞬くその光は、脈を打ち、強く、強く輝いていた。
あらゆる思いが絡み合い、ルクシミウム・コアは満ち始めていた。
