店長からは
「言い返しても、カッコ悪いだけだから、これからの勤務態度とか、成績でホントはどっちが正しかったのか気付かせてやれよ!」
と諌められ
「最高の復讐は幸せに暮らす事だ」
という綺麗事で言いくるめられた。

主任は次第に口を閉ざすようになった。
証拠は切り抜かれ、言葉は歪められ、誰も耳を貸さない。
「罠にハマった自分が悪いのかもしれない」
やり場のない怒りが内圧を高め、身体が破裂しそうに感じる。
頭痛、目眩、耳鳴り、手足の震え、叫びたくなる衝動そのどれもが主任を嘲笑う。
「騙されてやれよ」という店長のアドバイスを思い出し、その言葉がさらに重くのしかかる。
様々な思いが心を蝕み、やがて主任は自らに矢印を向けるあまり、人間不信に陥る。
加害者にされた自分の油断を恥と認め、自らを責めるようになった。
記録は真実を塗り替え、主任の心は静かに崩壊していく。

ムジャグジャして、、、
仕事どころではない、、、
大型バイクのエキゾーストのような振動と、内側から刺すような痛みに身体が震える。

病院、、、行かなきゃ、、、

2週間後、会社から正式な処分が下り、主任は休みがちになる。そして、無断欠勤をした後、2度と出社する事は無かった。
病室のベッドで横たわる主任は未だ目を覚まさない。首筋に残る痣が目のように何かを睨みつけている。

主任の日記を読んだ家族は会社を訴える。
「これは労災だよね」