君に恋した私を、忘れてください

ランクイン履歴

恋愛46位(2025/12/01)

青春・恋愛

君に恋した私を、忘れてください
作品番号
1765679
最終更新
2025/11/27
総文字数
57,455
ページ数
5ページ
ステータス
完結
いいね数
2
ランクイン履歴

恋愛46位(2025/12/01)

海沿いの町に吹く風は、いつも少しだけ潮の匂いがした。


写真部の瀬戸未来は、人の笑顔を撮るのが苦手だった。


でも、転校してきた橘海斗の笑顔だけは、どうしてもシャッターを切りたくなる。

彼はいつもどこか遠くを見ていた。


みんなの前では明るく振る舞うのに、夕焼けの中でふと見せる横顔が寂しげで、
未来はその寂しさに惹かれていった。



夏の文化祭準備、写真部の展示、放課後の屋上。


少しずつ距離が近づいていく二人。


けれど、ある日未来は知ってしまう——海斗が転校してきた本当の理由を。


「俺、もう長くここにいられないんだ」

そう告げた海斗の声は、
波の音と一緒に、未来の胸の奥へ落ちていく。


忘れたいのに、忘れられない。
触れた温度も、笑い声も、写真に残した笑顔でさえも——。
どれも、未来の心を離れなかった。


だから未来は、最後に祈るように言葉を残す。


——君に恋した私を、忘れてください。


青春のきらめきと痛みを描く、ひと夏の恋の物語。





本作の表紙イラストには、「ノーコピーライトガール」様!配布されているフリー素材を使用させていただきました。
素敵なイラストを提供してくださった「ノーコピーライトガール様」に、心より感謝申し上げます。
あらすじ
夏の終わり、写真部のレンズ越しに見えた横顔。
それが、すべての始まりだった。
転校してきた海斗は、どこか寂しげで、優しい嘘をつく人だった。
恋をすることが怖かった未来は、彼の笑顔に救われ、そしてまた傷ついていく。
彼の秘密が明らかになったとき、未来は最後にひとつの願いを伝える。
——「君に恋した私を、忘れてください。」

この作品のレビュー

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品の感想ノート

この作品には、まだ投稿されていません。

この作品のひとこと感想

この作品には、まだ投票されていません。

この作品をシェア

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

pagetop