◇地下闘技場◇

オォオォオ――……。
攻撃の手立てがない――。過去最大級の窮地に、静かに覚悟を決める直人。
与えたダメージを吸収・更に力を増す魔獣を前に、直人の決断は早かった。
「……チッ、――やるかッ」
瞬時に破壊し、その後も膨大な熱傷ダメージを出力する方法は、――ある。
が――、無論そのダメージは放出する直人自身に跳ね返る命懸けの技――。
だがここで攻めあぐね、敗戦する事は信念が許さない。直人は腹を括った。
「ん? ちょっとぁんた、妙な事しよーってんじゃないよなっ?」
「……少し、……黙ってろ」
ゴゴゴゴゴ――……。
異変に勘付くディアナを睨み眼で黙らせようとするが、逆効果だった様だ。
「おいっ! ざけんなっ! 会場内にはセレスも居るんだぞっ!」

「……知るか。俺はどうやって奴に勝つか、それしか興味がない」
限界まで自分を律し、徹底的に厳しくあれ。――木崎流の教義は厳然浮動。
敗北は自己否定。培ってきた己の鍛錬や研鑽を抹消される訳にはいかない。
「……ぅ、ぐぅぅ……ッ」
パリィッ、――ヴゥ……ン……。
発光する直人の総身が細かく震え出した。口端から血泡が伝い流れてゆく。

ギ、ギギギ、……ゴゥ――ッ……。
人体内に微量に含有されるウランを、右の前腕部に集約し、加熱する直人。
ヴォン――。内部で核分裂を励起、発生したエネルギーを拳に集中させる。
「ぁんの馬鹿っ! そんな技、てめーまだ制御できねーだろっ!」
バっ。タタタ――っ。
慌ててトップロープを跨ぐと、ディアナが慌しくリング内に乱入してくる。
「おぉーーっとぉッ!? ここでセコンドが乱入だぁあーーッ!」
ワァァアア――ッ。
熱気が最高潮に達する。俄然、ヒートアップする観衆が口々に喚き立てる。

「いいぞぉ姉ちゃぁんッ! 気色悪い男をしょっ引けぇえーッ!」
「モンスター共々ボコっちゃえよぉッ! 決着つけてくれェッ!」
「やめて頂戴ィ~♪ わだす達のボゥ~イを虐めないでぇえ~♪」
『グモォォォオアアアア――……ッッ!!』
ドゴドゴドゴドゴドゴ――ッ……。
賑わう館内に、獣の咆哮が轟いた。ドラミングで直人陣営を挑発する魔獣。
『グモッ!! グモアッ!! ングモォォァアアアーーーッ!!』
「チィッ、……調子ン乗りゃがって……、だが、ここまでだぜッ」
――ヴォン、ヴォン、……。
部分的に原子核分裂を開始した右前腕が青白い放射状の輝線を放っている。
『グモォォォアアアアッ!! グモアッ!! グモァアアアッ!』
フィィィィィイ――……。
猛り狂った魔獣の雄叫びを前に、直人の両足底がマット上に浮上してゆく。
「いくぜ、……――クマ野郎ッ!」
オォオォオ――……。
己の身体ごと破壊しかねない究極の攻撃。文字通り命懸けの秘奥義となる。
が、――直人には譲れない確固たる信念がある。引き下がる訳にいかない。
「やめろ馬鹿っ! てめェの身体がぶっ壊れるつってんだよっ!」
「……――ぐッ?」
ドゴォッ! ……――ズゥン……。
後頭部をぶん殴られて、昏倒する直人。前のめりにマット上にぶっ倒れた。

ドォオォオオォオ――……。
歓声と怒号がうねりとなって全館を揺るがす中をジェスの声が捲し立てる。
「おぉーっと~? ここへ来てブルー陣営が仲間割れだぁあッ!」
「ったく世話の焼けるバカがっ……、奥の手はとっとけっつーの」
「……」
ズザァァ――……。
喧騒の中、直人をコーナーポストまで引っ張ると、少女は魔獣に対峙する。
「さぁ、こっからはぁたしが相手んなったげる。かかってきなっ」
『グモォォォ……ッ、コフッ、コフ……ッ』
グモォォォオオオ――……。
リングに上がったディアナを見下ろし、魔獣が勝ち誇った笑みを浮かべた。
まるで過去に対戦し、勝利した事でもあるかの様な確信めいた余裕の笑み。
「しゃあッ! 金融資産全額いっとんじゃあクマ野郎ぉおおッ!」
「クマしゃぶだあッ! ボタン鍋にして喰うてまうでわりゃあッ」
「ガブッといったりゃゴルァアッ、噛みついて喰うてまぇえッ!」
ワッ。――ァァア――……。
沸き立つ歓声。降り注ぐ怒号。館内が割れんばかりの歓喜と狂気に揺れる。
『グモ、グモォ……。コフッ、コフッ……』
「ふぅ~ん……。ぁん時の記憶が正確に再現されてンだねぇ……」
リング上に聳え立つ魔獣を見上げながら、複雑な表情をみせる偽ディアナ。
「……遠目にしか見てないけど、……相当ショックだったんだね」

拠点とする地下施設『ジオ・フロント』内で見た通りの状況が起きた様だ。
セレスの深層意識の内奥に秘められた様々な感情が、浮かび上がってくる。
唯一無二の親友を失っただけじゃなく、恐らく彼女をそのまま回収された。
「でも、……ぁたしをディアナと一緒だと思われちゃ困るんだよ」
キィン――……。
千里眼を展開する偽ディアナ。予想通りならセレスが直に到着する筈――。
彼女のトラウマを解消させる為にも、目の前の魔獣に打ち勝つ必要がある。
◇リング上◇

ワァァアア――ッ。
歓声が大きさを増す。館内全域が割れんばかりの野次と怒号に揺れている。
『グルルルルルル、ガゥルルルルル……ッッ』
――ズシィン。
獰猛な牙を剥き、標的を品定めする魔獣が、悠然と一歩、前へと歩み出る。
「柄じゃないんだよ、ホントこーゆーの。ぁたしに合わないから」
ジオ・フロントのモンサンミッシェル大聖堂内で当該事件は目撃していた。
最初は地下の諜報活動にでも活かせれば、と軽い気持ちで始めた変装――。
だが、セレスの気持ちを理解すればする程に、憐憫の気持ちが湧き始めた。
「まぁ困ってる誰かの救いになれば、それに越した事ないか……」
固有結界に捕われての疑似体験を経た今、他人事とは思えなくなっていた。
呪縛から解放し、彼女の心を救いたい。その義侠心を抑えきれなくなった。
「おぉっとぉ~? セコンドの乱入はルール上アリなのか~ッ?」
「はい~、このケースもアリでしょうね~。真剣勝負ですから~」
オォオォオ――ッ!!
適当に解説者に話を合わせる美魔女。ゲスト解説の見解に、場内が湧いた。
「しゃぁあッ! 青い男の代わりにカモネギ来たぁああーッ!!」
「女がリングに上がったとなりゃあ億万長者達成間近ッしょお!」
「いよい・ショォッ!! クマ公ォッ! がぶり寄りだぁあッ!」
ワァァアア――……。
俄然ヒートアップする場内。熱狂的なパフォーマーが曲芸を披露している。
「このハゲェッ! ンな所でパントマイムしてんじゃねぇぞッ!」
「姉ちゅわぁんッ、そのボディアート綺麗に洗い落として頂戴ィ」
「そこのジジィイッ、女装なんてしてんじゃねぇぞバカ野郎オッ」
ドォオォオ――ッ!!
歓声と怒号がうねりとなって全館を揺るがす中をジェスの声が捲し立てる。
「これは前代未聞、セコンドが選手を殴って代わりに乱入ゥう?」
『グモォォォァァアアアアアーーーッッ!!』
ドゴドゴドゴドゴ――ッ!!
憤激の太鼓音。目の前の少女をドラミングで威圧しながら吼え立てる魔獣。
「あぁーーとぉおッ! これはモンスターも怒り心頭だぁあッ!」
ワァァアア――ッ。。
ジェスが息せき切って喚き立てる中、リング会場内にセレスが入ってきた。
◇リング会場◇

「こりゃぁ凄い人だッ! 混んでて前へ進めやしませんよぉッ!」
「すいませんっ! 通してくださいっ、前へ行きたいんですっ!」
ざわわ――ッ。
セレスの周りに人集りが出来た。柄の悪そうな賭博狂い達が難癖をつける。
「んだよッ! 俺っちのピカピカの靴が汚れちまっただろがッ!」
「お~い、誰かと思えばボンボンの賞金様がこんな場末によぉ~」
「もちろん、ただで済むと思っちゃねーだろうな~? あぁ~?」
バッ――。
セレスを庇う様にして敢然と前に踊り出すプロミス。恐怖心に足が震える。
「て、て前ェらッ、セレスお嬢様に対して無礼だと思わねェかッ」
「あぁ~ン? ンだよこの小さい男はぁ~? 舐めてンのか~?」
「ひゃぁーっはははッ! こいつリンチしてやりましょぉよおッ」
ゴゴゴゴゴ――……。
一際、大柄なスキンヘッドが衆人の奥から顔を覗かせ、にこやかに笑った。
「おぅ~、威勢のいいオッサン~、そらわかっとンじゃろのぉ~」
「プロミスっ! 急ぐわよっ! そんな連中に関わらないでっ!」
「うぉぉああああーーーーーッ!!」
セレスの呼び掛けも空しく、雄叫びを上げながらプロミスが拳を振り抜く。
「――ぶへッ!?」
――ドゴォッ。。オォオォオ――……。
横っ面を弾けさせる中年のハゲ。壮絶な揉み合いからリング外乱闘が勃発。

オォオォオ――……。
攻撃の手立てがない――。過去最大級の窮地に、静かに覚悟を決める直人。
与えたダメージを吸収・更に力を増す魔獣を前に、直人の決断は早かった。
「……チッ、――やるかッ」
瞬時に破壊し、その後も膨大な熱傷ダメージを出力する方法は、――ある。
が――、無論そのダメージは放出する直人自身に跳ね返る命懸けの技――。
だがここで攻めあぐね、敗戦する事は信念が許さない。直人は腹を括った。
「ん? ちょっとぁんた、妙な事しよーってんじゃないよなっ?」
「……少し、……黙ってろ」
ゴゴゴゴゴ――……。
異変に勘付くディアナを睨み眼で黙らせようとするが、逆効果だった様だ。
「おいっ! ざけんなっ! 会場内にはセレスも居るんだぞっ!」

「……知るか。俺はどうやって奴に勝つか、それしか興味がない」
限界まで自分を律し、徹底的に厳しくあれ。――木崎流の教義は厳然浮動。
敗北は自己否定。培ってきた己の鍛錬や研鑽を抹消される訳にはいかない。
「……ぅ、ぐぅぅ……ッ」
パリィッ、――ヴゥ……ン……。
発光する直人の総身が細かく震え出した。口端から血泡が伝い流れてゆく。

ギ、ギギギ、……ゴゥ――ッ……。
人体内に微量に含有されるウランを、右の前腕部に集約し、加熱する直人。
ヴォン――。内部で核分裂を励起、発生したエネルギーを拳に集中させる。
「ぁんの馬鹿っ! そんな技、てめーまだ制御できねーだろっ!」
バっ。タタタ――っ。
慌ててトップロープを跨ぐと、ディアナが慌しくリング内に乱入してくる。
「おぉーーっとぉッ!? ここでセコンドが乱入だぁあーーッ!」
ワァァアア――ッ。
熱気が最高潮に達する。俄然、ヒートアップする観衆が口々に喚き立てる。

「いいぞぉ姉ちゃぁんッ! 気色悪い男をしょっ引けぇえーッ!」
「モンスター共々ボコっちゃえよぉッ! 決着つけてくれェッ!」
「やめて頂戴ィ~♪ わだす達のボゥ~イを虐めないでぇえ~♪」
『グモォォォオアアアア――……ッッ!!』
ドゴドゴドゴドゴドゴ――ッ……。
賑わう館内に、獣の咆哮が轟いた。ドラミングで直人陣営を挑発する魔獣。
『グモッ!! グモアッ!! ングモォォァアアアーーーッ!!』
「チィッ、……調子ン乗りゃがって……、だが、ここまでだぜッ」
――ヴォン、ヴォン、……。
部分的に原子核分裂を開始した右前腕が青白い放射状の輝線を放っている。
『グモォォォアアアアッ!! グモアッ!! グモァアアアッ!』
フィィィィィイ――……。
猛り狂った魔獣の雄叫びを前に、直人の両足底がマット上に浮上してゆく。
「いくぜ、……――クマ野郎ッ!」
オォオォオ――……。
己の身体ごと破壊しかねない究極の攻撃。文字通り命懸けの秘奥義となる。
が、――直人には譲れない確固たる信念がある。引き下がる訳にいかない。
「やめろ馬鹿っ! てめェの身体がぶっ壊れるつってんだよっ!」
「……――ぐッ?」
ドゴォッ! ……――ズゥン……。
後頭部をぶん殴られて、昏倒する直人。前のめりにマット上にぶっ倒れた。

ドォオォオオォオ――……。
歓声と怒号がうねりとなって全館を揺るがす中をジェスの声が捲し立てる。
「おぉーっと~? ここへ来てブルー陣営が仲間割れだぁあッ!」
「ったく世話の焼けるバカがっ……、奥の手はとっとけっつーの」
「……」
ズザァァ――……。
喧騒の中、直人をコーナーポストまで引っ張ると、少女は魔獣に対峙する。
「さぁ、こっからはぁたしが相手んなったげる。かかってきなっ」
『グモォォォ……ッ、コフッ、コフ……ッ』
グモォォォオオオ――……。
リングに上がったディアナを見下ろし、魔獣が勝ち誇った笑みを浮かべた。
まるで過去に対戦し、勝利した事でもあるかの様な確信めいた余裕の笑み。
「しゃあッ! 金融資産全額いっとんじゃあクマ野郎ぉおおッ!」
「クマしゃぶだあッ! ボタン鍋にして喰うてまうでわりゃあッ」
「ガブッといったりゃゴルァアッ、噛みついて喰うてまぇえッ!」
ワッ。――ァァア――……。
沸き立つ歓声。降り注ぐ怒号。館内が割れんばかりの歓喜と狂気に揺れる。
『グモ、グモォ……。コフッ、コフッ……』
「ふぅ~ん……。ぁん時の記憶が正確に再現されてンだねぇ……」
リング上に聳え立つ魔獣を見上げながら、複雑な表情をみせる偽ディアナ。
「……遠目にしか見てないけど、……相当ショックだったんだね」

拠点とする地下施設『ジオ・フロント』内で見た通りの状況が起きた様だ。
セレスの深層意識の内奥に秘められた様々な感情が、浮かび上がってくる。
唯一無二の親友を失っただけじゃなく、恐らく彼女をそのまま回収された。
「でも、……ぁたしをディアナと一緒だと思われちゃ困るんだよ」
キィン――……。
千里眼を展開する偽ディアナ。予想通りならセレスが直に到着する筈――。
彼女のトラウマを解消させる為にも、目の前の魔獣に打ち勝つ必要がある。
◇リング上◇

ワァァアア――ッ。
歓声が大きさを増す。館内全域が割れんばかりの野次と怒号に揺れている。
『グルルルルルル、ガゥルルルルル……ッッ』
――ズシィン。
獰猛な牙を剥き、標的を品定めする魔獣が、悠然と一歩、前へと歩み出る。
「柄じゃないんだよ、ホントこーゆーの。ぁたしに合わないから」
ジオ・フロントのモンサンミッシェル大聖堂内で当該事件は目撃していた。
最初は地下の諜報活動にでも活かせれば、と軽い気持ちで始めた変装――。
だが、セレスの気持ちを理解すればする程に、憐憫の気持ちが湧き始めた。
「まぁ困ってる誰かの救いになれば、それに越した事ないか……」
固有結界に捕われての疑似体験を経た今、他人事とは思えなくなっていた。
呪縛から解放し、彼女の心を救いたい。その義侠心を抑えきれなくなった。
「おぉっとぉ~? セコンドの乱入はルール上アリなのか~ッ?」
「はい~、このケースもアリでしょうね~。真剣勝負ですから~」
オォオォオ――ッ!!
適当に解説者に話を合わせる美魔女。ゲスト解説の見解に、場内が湧いた。
「しゃぁあッ! 青い男の代わりにカモネギ来たぁああーッ!!」
「女がリングに上がったとなりゃあ億万長者達成間近ッしょお!」
「いよい・ショォッ!! クマ公ォッ! がぶり寄りだぁあッ!」
ワァァアア――……。
俄然ヒートアップする場内。熱狂的なパフォーマーが曲芸を披露している。
「このハゲェッ! ンな所でパントマイムしてんじゃねぇぞッ!」
「姉ちゅわぁんッ、そのボディアート綺麗に洗い落として頂戴ィ」
「そこのジジィイッ、女装なんてしてんじゃねぇぞバカ野郎オッ」
ドォオォオ――ッ!!
歓声と怒号がうねりとなって全館を揺るがす中をジェスの声が捲し立てる。
「これは前代未聞、セコンドが選手を殴って代わりに乱入ゥう?」
『グモォォォァァアアアアアーーーッッ!!』
ドゴドゴドゴドゴ――ッ!!
憤激の太鼓音。目の前の少女をドラミングで威圧しながら吼え立てる魔獣。
「あぁーーとぉおッ! これはモンスターも怒り心頭だぁあッ!」
ワァァアア――ッ。。
ジェスが息せき切って喚き立てる中、リング会場内にセレスが入ってきた。
◇リング会場◇

「こりゃぁ凄い人だッ! 混んでて前へ進めやしませんよぉッ!」
「すいませんっ! 通してくださいっ、前へ行きたいんですっ!」
ざわわ――ッ。
セレスの周りに人集りが出来た。柄の悪そうな賭博狂い達が難癖をつける。
「んだよッ! 俺っちのピカピカの靴が汚れちまっただろがッ!」
「お~い、誰かと思えばボンボンの賞金様がこんな場末によぉ~」
「もちろん、ただで済むと思っちゃねーだろうな~? あぁ~?」
バッ――。
セレスを庇う様にして敢然と前に踊り出すプロミス。恐怖心に足が震える。
「て、て前ェらッ、セレスお嬢様に対して無礼だと思わねェかッ」
「あぁ~ン? ンだよこの小さい男はぁ~? 舐めてンのか~?」
「ひゃぁーっはははッ! こいつリンチしてやりましょぉよおッ」
ゴゴゴゴゴ――……。
一際、大柄なスキンヘッドが衆人の奥から顔を覗かせ、にこやかに笑った。
「おぅ~、威勢のいいオッサン~、そらわかっとンじゃろのぉ~」
「プロミスっ! 急ぐわよっ! そんな連中に関わらないでっ!」
「うぉぉああああーーーーーッ!!」
セレスの呼び掛けも空しく、雄叫びを上げながらプロミスが拳を振り抜く。
「――ぶへッ!?」
――ドゴォッ。。オォオォオ――……。
横っ面を弾けさせる中年のハゲ。壮絶な揉み合いからリング外乱闘が勃発。


