心がきゅんする契約結婚~貴方の(君の)元婚約者って、一体どんな人だったんですか?~

 もちろん、主役の一人である新婦は交替しているので、大事な結婚前に娘が逃げてしまい、あまりの強い衝撃に魂が抜けて無気力になってしまったマロウ伯爵と、私の父ドラジェ伯爵と私が直接相談して、ある程度は招待客の入れ替えは行なった。

 けれど、私たちは同じ国の貴族同士だったので、親しい貴族として縁のある招待客も被っているようだった。

 とは言え、既に招待して予定を空けてくれる人を減らしてしまうことも難しく、マロウ伯爵家のごく近しい血縁だけが多少減って、ドラジェ伯爵家として親しくしている親戚などを招待し、そもそもの人数を大幅に増やすしかやりようがなかった。

 それほど、次期宰相候補として目されているモーベット侯爵ジョサイアが、結婚式に呼ぶほどに親しいと思われたい人が多いのだと思う。

 未来が確定している権力者には、早々から擦り寄っていたいものね。

 なんなら、婚約破棄をされてもう結婚するのは絶望的だと思われていた私が、とても良い相手と結婚をすることが出来て、うちの親族まわりは、ほぼ全員が「本当に良かった」と嬉し涙を流す人も居るくらいに幸せそうな満足顔で帰って行った。