俳優 春待みもざ
役名:岸辺サヤカ
(主人公・大林良平とともに謎の廃墟「星霧温泉ホテル」に誘われ閉じ込められる女子大生)
──今回の出演が決まった時、どう思われましたか。
春待:光栄だなと思いました。原作ゲームではNPCだったキャラクターたちが主役側になるっていうのは、メディアミックスという点でも、実写映画としても面白いと思っていたので、そこに参加させていただけることはとても有難いです。
──原作ゲームについてご存知だったんですね。プレイされたんですか?
春待:本当の原作であるPCゲーム版は、何人かの配信者様による実況配信で拝見していました。自分でプレイしたのは、この夏にリリースされたスマホ版だけです。タイトルの意味を何重にも考えさせられる怖いゲームだなと思っています。
──なるほど。プレイされたスマホ版はクリアできたんですか?
春待:残念ながら、私は未だ「ただいま」が言えません。
──そうですか。そういえば、春待さんはこの作品にかなり個人的な思い入れもお持ちと伺いました。
春待:誰に訊いたんですかそれ(笑)でもまぁ、割と本当ですね。
実は私の祖父も、この映画に登場する怪異のように旅先で行方不明になったまま「ただいま」が言えていないんです。母が生まれる直前のことだったので、私も母も、祖父のことは写真と、祖母の思い出話でしか知りません。祖母は祖父のことを「どこぞの山と結婚した」と言うくせに、玄関のほうから小さな音が聞こえると絶対に見に行くんです。待ってるんですよね、今でも。
「ただいま」を待っている側の気持ちがよくわかるから、このゲームが元は一枚の心霊写真から生まれたホラーゲームだと知っていても、つい祈るような気持ちになってしまうんですよね。

