『一人前になるまで』
そんな約束から五年。
トーストを手に見る朝のニュースへ映った君の顔を見ても
「そういえば」なんて思うくらいには
忘れたフリも得意になった。
家を出ると「よっ」と片手を上げる君の姿。
口から出たのは「誰かと思った」なんて言葉。
だけど、それでも――心はちゃんと君を覚えてる。


『あの日の約束』

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