「そういうわけで、鍛冶ができるスキルを持っているので、自分の剣を作ってみようかと思いまして」
「ほう、スキル持ちか。初めて会ったな」
俺が大まかにスキル『おっさん』の力を説明すると、ガロンは感心するようなため息を吐いてから大きく頷いた。
それから、顎髭を触りながら工房の方を振り向く。
「鍛冶系のスキルを持ってるなら、変に鍛冶場を荒らすことはなさそうだし、問題はなさそうだな。それに、スキルを使った鍛冶って言うのも一度くらいは見てみたい」
「そう言ってもらえてよかったです」
「ただし、タダで貸すという訳にもいかんぞ」
ガロンは企むような笑みを浮かべて、俺を見上げてきた。
……もちろん、こっちも鍛冶場なんて職人の仕事場をそう簡単に貸してもらえるとは思っていない。
俺はガロンに笑みを返して、右手で持っていた手土産を差し出す。
「もちろん分かっています。これ、良かったら飲んでください」
「お? これはなんだ?」
「街で売っていた上物のお酒です。お口に会えばいいんですが」
ドワーフは大酒のみのイメージがあったので、気に入ってくれるだろうと思って持ってきたのだが、表情を見るに当たりみたいだった。
「ほほう。分かってんじゃねーか。おっと、そうじゃねーんだ」
「あれ? お気に召さなかったですか?」
もしかして、別の種類のお酒の方が良かったか?
俺がそんなことを考えていると、ガロンは横に手を振って口を開く。
「いやいや、そういうわけじゃーんだ。むしろ気に入った。これは後でゆっくり頂くとして、別で頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
「ああ。特注で頼まれてる品があるんだが、気に入らなくて何本も作り直しているうちに材料が足りなくなっちまってな。その材料のオウライト鉱石を採ってきて欲しいんだ。ここら辺だと岩山の奥にある洞窟まで行かなくてな」
「なるほど。採取依頼ってことですか」
どんなことを頼まれるかと思ったが、岩山まではこの前行ったばかりだし、ノエルがいれば何とかなると思う。
あとは、その先の道がどうかだけど……。
俺はそこまで考えてからちらっとノエルを見る。
「ノエルは洞窟まで行ったことあるか?」
「ああ。父さんが生きていたころに行ったことあるから道は任せてくれ」
ノエルはふふんっと得意げに胸を逸らした。
どうやら、ノエルは道を知っているみたいだ。
それなら、ノエルの道案内+おっさん探検家のスキルで魔物を極力迂回していけるし、特に問題はないだろう。
それに、どんな魔物が来てもスキル『おっさん』があれば、どうとでもなる気しかしない。
「分かりました。その依頼受けましょう」
「さすが噂の冒険者だな、心強い。鉱石を取ってきたら、自由に鍛冶場は使わせてやるから、頼んだぜ」
こうして、俺たちは剣を作るために、ガロンに頼まれた鉱石を採りに行くことになったのだった。
「ほう、スキル持ちか。初めて会ったな」
俺が大まかにスキル『おっさん』の力を説明すると、ガロンは感心するようなため息を吐いてから大きく頷いた。
それから、顎髭を触りながら工房の方を振り向く。
「鍛冶系のスキルを持ってるなら、変に鍛冶場を荒らすことはなさそうだし、問題はなさそうだな。それに、スキルを使った鍛冶って言うのも一度くらいは見てみたい」
「そう言ってもらえてよかったです」
「ただし、タダで貸すという訳にもいかんぞ」
ガロンは企むような笑みを浮かべて、俺を見上げてきた。
……もちろん、こっちも鍛冶場なんて職人の仕事場をそう簡単に貸してもらえるとは思っていない。
俺はガロンに笑みを返して、右手で持っていた手土産を差し出す。
「もちろん分かっています。これ、良かったら飲んでください」
「お? これはなんだ?」
「街で売っていた上物のお酒です。お口に会えばいいんですが」
ドワーフは大酒のみのイメージがあったので、気に入ってくれるだろうと思って持ってきたのだが、表情を見るに当たりみたいだった。
「ほほう。分かってんじゃねーか。おっと、そうじゃねーんだ」
「あれ? お気に召さなかったですか?」
もしかして、別の種類のお酒の方が良かったか?
俺がそんなことを考えていると、ガロンは横に手を振って口を開く。
「いやいや、そういうわけじゃーんだ。むしろ気に入った。これは後でゆっくり頂くとして、別で頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
「ああ。特注で頼まれてる品があるんだが、気に入らなくて何本も作り直しているうちに材料が足りなくなっちまってな。その材料のオウライト鉱石を採ってきて欲しいんだ。ここら辺だと岩山の奥にある洞窟まで行かなくてな」
「なるほど。採取依頼ってことですか」
どんなことを頼まれるかと思ったが、岩山まではこの前行ったばかりだし、ノエルがいれば何とかなると思う。
あとは、その先の道がどうかだけど……。
俺はそこまで考えてからちらっとノエルを見る。
「ノエルは洞窟まで行ったことあるか?」
「ああ。父さんが生きていたころに行ったことあるから道は任せてくれ」
ノエルはふふんっと得意げに胸を逸らした。
どうやら、ノエルは道を知っているみたいだ。
それなら、ノエルの道案内+おっさん探検家のスキルで魔物を極力迂回していけるし、特に問題はないだろう。
それに、どんな魔物が来てもスキル『おっさん』があれば、どうとでもなる気しかしない。
「分かりました。その依頼受けましょう」
「さすが噂の冒険者だな、心強い。鉱石を取ってきたら、自由に鍛冶場は使わせてやるから、頼んだぜ」
こうして、俺たちは剣を作るために、ガロンに頼まれた鉱石を採りに行くことになったのだった。



