ああ、そうそう。もう一つ言い忘れていたことがある。これはそんなに大きな不満ではないのだが、性生活のことである。
夫は結婚前、一度も女性とお付き合いした経験がないらしく、性行為のやり方をまったく知らなかったのである。いや、まったくというより、間違ったやり方をAVで学んでいたというのが正しい。だから、逐一私が『それ痛いからやめて』と言って辞めさせないといけなくて大変だった。
私に行為を止められると夫は、いつも決まってきょとんとした顔をする。『え? 気持ちいいって言ってたよ?』と。
目の前にいる妻の言葉よりも、AVというフィクションの中のセリフのほうが正しいと信じ込んでいることが腹立たしかったし、結局彼を説得することはできず、『お義母さんに言うよ』と忠告することでしか辞めさせることができなかったので、私は夫婦の性生活に辟易としていた。
だが、逆に言えば『弁当』と『セックス』以外には文句は一切なかった。どんなに素晴らしい人間にも一つや二つの欠点はあるし、何よりも彼は私を楽させてくれるので、悠々自適に子なし専業主婦ライフを満喫していた。
夫は結婚前、一度も女性とお付き合いした経験がないらしく、性行為のやり方をまったく知らなかったのである。いや、まったくというより、間違ったやり方をAVで学んでいたというのが正しい。だから、逐一私が『それ痛いからやめて』と言って辞めさせないといけなくて大変だった。
私に行為を止められると夫は、いつも決まってきょとんとした顔をする。『え? 気持ちいいって言ってたよ?』と。
目の前にいる妻の言葉よりも、AVというフィクションの中のセリフのほうが正しいと信じ込んでいることが腹立たしかったし、結局彼を説得することはできず、『お義母さんに言うよ』と忠告することでしか辞めさせることができなかったので、私は夫婦の性生活に辟易としていた。
だが、逆に言えば『弁当』と『セックス』以外には文句は一切なかった。どんなに素晴らしい人間にも一つや二つの欠点はあるし、何よりも彼は私を楽させてくれるので、悠々自適に子なし専業主婦ライフを満喫していた。

