夫との結婚は、思ったよりも悪くはなかった。私は無事、寿退社し家でのんびりと過ごしていた。
その頃、夫は身内に若い奥さんを貰ったと自慢しまくっていて、彼の両親や兄弟が家に訪ねてくるたびにちやほやされるから、私は気分が良かった。夫も私を手放したくないと思ったのか、私のわがままを許し、家事は適当でも怒らないし、夕飯にコンビニ弁当がつづいてもニコニコ笑って許してくれた。
ただ一つ、めんどくさかったのは、毎朝必ず弁当を作らないといけないことだ。職場の人たちに見せびらかして自慢するためだろう。なるべく冷凍食品を使うなだとか、配色が茶色に偏らないようにしろだとか、とにかく注文が多くて大変だった。
だが、弁当を作り旦那に持たせて仕事に行かせた後は、すべてが自由時間。独身時代と比べると生活の質が格段に向上したのは事実で、離婚しようなどとは微塵も考えていなかった。
その頃、夫は身内に若い奥さんを貰ったと自慢しまくっていて、彼の両親や兄弟が家に訪ねてくるたびにちやほやされるから、私は気分が良かった。夫も私を手放したくないと思ったのか、私のわがままを許し、家事は適当でも怒らないし、夕飯にコンビニ弁当がつづいてもニコニコ笑って許してくれた。
ただ一つ、めんどくさかったのは、毎朝必ず弁当を作らないといけないことだ。職場の人たちに見せびらかして自慢するためだろう。なるべく冷凍食品を使うなだとか、配色が茶色に偏らないようにしろだとか、とにかく注文が多くて大変だった。
だが、弁当を作り旦那に持たせて仕事に行かせた後は、すべてが自由時間。独身時代と比べると生活の質が格段に向上したのは事実で、離婚しようなどとは微塵も考えていなかった。

