実家に泊まって次の日の朝、息子の奇声で目が覚めた。バタバタと慌ただしい足音が階段を駆け上がっていき
「ねぇ、アンタちょっと来て!」
眠気眼を擦りながら、母と階下に降りると息子が暴れていた。傍らには頭を抱える父。
「あ、やばい」
忘れていた。ユウタは、毎朝同じアニメを見ないと癇癪を起こすのだ。リモコンを手に取り、テレビをつけて、チャンネルを十二にする。
「ほら、ユウタ。『でんちゃっちゃ♪』だよ」
画面の中では、CGの電車のキャラクターが踊っていた。
「あきゃぁ!」
先ほどまで暴れていたのが嘘みたいに、彼は大人しくなった。テレビにべったりと張り付いて、アニメを楽しんでいる。
「ごめんね、お母さんお父さん」
割れてしまった皿を片付けながら、申し訳なくなって涙が出てきた。
「いやぁ……いいんだよ」
「そうよ。このくらいの年頃の子なんて、みんなやんちゃなんだから」
「だってなぁ、お母さん。どこかのお転婆娘なんて、床に置いてあった掃除用のスプレーを顔面に吹きかけて救急車に運ばれたんだから」
「あはは、あったねぇ、そんなことが」
二人そろって、コロコロと笑う。育児経験者の二人は頼もしかった。
「ねぇ、アンタちょっと来て!」
眠気眼を擦りながら、母と階下に降りると息子が暴れていた。傍らには頭を抱える父。
「あ、やばい」
忘れていた。ユウタは、毎朝同じアニメを見ないと癇癪を起こすのだ。リモコンを手に取り、テレビをつけて、チャンネルを十二にする。
「ほら、ユウタ。『でんちゃっちゃ♪』だよ」
画面の中では、CGの電車のキャラクターが踊っていた。
「あきゃぁ!」
先ほどまで暴れていたのが嘘みたいに、彼は大人しくなった。テレビにべったりと張り付いて、アニメを楽しんでいる。
「ごめんね、お母さんお父さん」
割れてしまった皿を片付けながら、申し訳なくなって涙が出てきた。
「いやぁ……いいんだよ」
「そうよ。このくらいの年頃の子なんて、みんなやんちゃなんだから」
「だってなぁ、お母さん。どこかのお転婆娘なんて、床に置いてあった掃除用のスプレーを顔面に吹きかけて救急車に運ばれたんだから」
「あはは、あったねぇ、そんなことが」
二人そろって、コロコロと笑う。育児経験者の二人は頼もしかった。

