妊娠したことを告げたとき、一番喜んでくれたのは夫だった。


 彼は今、つわりが酷い私のために、ポテトを買いに行ってくれている。ぱらっぱっぱっぱー♪ でおなじみの、あのファストフード店のポテトである。

 幸せだな。私は、日々大きくなっていくお腹をさすりながら噛み締める。

 妊娠したときは不安だったけれど、夫は優しいし、協力的でよかった。実家の両親に電話したときも、生まれたらうちに孫を連れて来てねと喜んでいた。それに、あれだけ口うるさくて頭のおかしい人だと思っていた義理母ですら優しくなったのには吃驚した。孫パワー、恐るべし。




 私の人生、すべてがうまくいっている。やはり、私の選択は間違っていなかったのだと確信する。

 ああ、大好きな赤ちゃん。はやく、元気に生まれて来てね。