【エピローグ】
服部が消えてから、会議室は以前よりも静かになった。
誰も使わなくなったホワイトボードには、【改善案0:全員、自由】の文字が一度はきれいに消されたはずだった。

けれど残業中、蛍光灯がちらついた瞬間・・・その文字が赤黒く浮かび上がって見えた。
心臓が跳ね、慌てて目をこすった。
次に見たときには、何もなかった。

次の日、後輩がぽつりと漏らした。
「昨日、ホワイトボードに・・・“改善案1”って、見えた気がして」

周りの空気が一瞬、固まる。
誰も笑わない。誰も否定しない。
ただ、視線を机に落とし、仕事を続ける。

服部は確かに抗い、人間として消えていった。
だが、会社というものは簡単には変わらない。
むしろ・・・彼の声が、新しい“議題”として取り込まれつつあるのかもしれない。

あなたの会社の会議室のホワイトボードにも、
消したはずの文字が浮かんでいないだろうか、、、

・・・【改善案1:人員整理】