秋雨前線が通過するのだという。
今日は朝から鬱陶しくさめざめと雨が降り、自転車乗りにはいかにも不快な空模様だった。
それでも僕は、もう諦観と言ってよかった。
あす未と会えなくなってから胸中はいつだってこうだったと、心のどこかで割り切っていた。
止まない雨などはない、と。
それでむしろ、僕の悲しみに街中が同じく暗く沈んでいるように見えて、普段は能天気で煌びやかに映るものに、無駄に心を掻き乱されずにすんだのである。
そうして頭を低くして、この寂しく辛い時間を静かにやり過ごそうとしていた、まさにその折だった。
朝の会が終わったあと、担任の教師から、放課後職員室に寄るよう言われた。
あの音楽の羽鳥先生が僕のことで、問題を抱えている生徒として、何かクラス担任に持ち掛けたのかもしれない。
途端に息苦しくなる。
今日は朝から鬱陶しくさめざめと雨が降り、自転車乗りにはいかにも不快な空模様だった。
それでも僕は、もう諦観と言ってよかった。
あす未と会えなくなってから胸中はいつだってこうだったと、心のどこかで割り切っていた。
止まない雨などはない、と。
それでむしろ、僕の悲しみに街中が同じく暗く沈んでいるように見えて、普段は能天気で煌びやかに映るものに、無駄に心を掻き乱されずにすんだのである。
そうして頭を低くして、この寂しく辛い時間を静かにやり過ごそうとしていた、まさにその折だった。
朝の会が終わったあと、担任の教師から、放課後職員室に寄るよう言われた。
あの音楽の羽鳥先生が僕のことで、問題を抱えている生徒として、何かクラス担任に持ち掛けたのかもしれない。
途端に息苦しくなる。



