「…ない」

「…でも、大丈夫だよ。頑張ったんだから。」
 
永茉が泣きそうに言った。
 
琉偉は、励まそうとした。

「…ん。くずっ…うぅぅ…えぇぇーん」

「そういうこともある。泣かないの。美味しいものでも食べに行こうか?」
 
華鈴は、永茉の隣で泣いてしまった。
 
華鈴のお母さんは、泣き止ませそうとしていた。
 
泣き止む気配は無い。

「華鈴…離れ離れにはならないよ?」

「永茉、そういう事じゃないだろ…」

「ちがうの?」

「ちがうよ…」
 
永茉は、同じ学部に行けるからまだよかったから
「離れ離れにはならない」と言った。
 
でも、琉偉は華鈴がもっと泣いてしまうと思った。
 
すると、華鈴は少し笑って言った。

「永茉…一緒でよかったね…」

「うん!美味しい物食べに行こ!
 
永茉ね!お兄ちゃんが買ってくれるの!」
 
永茉は華鈴が笑ってくれて嬉しかった。

「そ、そんな事言ってないけど…」

「だめ?」

「いいよ…別に…」
 
琉偉も、少し微笑んでいた。
 
華鈴のお母さんは安心しているようだった。

「よし!切り替えて行こう!」
 
永茉は、楽しんでいた。

✮꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱✮
 
中学生活が始まった。

「クラス一緒だね!」

「やったー!」
 
永茉は霞と話していた。
 
受験が落ちたから中学校は永茉と華鈴、霞は一緒だ。
 
クラスも一緒になった。

「華鈴!やったね!一緒!」

「うん、そうだね。これからもよろしく」

「よろしく!」


中学1、2年生の間はいつもどうりだった。
 
中学生になって、新しい友達ができたくらいだ。
 
あと、テストだるすぎ。
 
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱
 
でも、少しづつ変わっていった…友達関係。
 
永茉の前から消えていった…笑顔。

 
永茉は話しかけることを少しづつ怖くなった。
 
嫌われているかもしれないから…
 
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰

 
「テストどうだった?」
 
中1最後の期末テストが返ってきた。
 
霞が永茉と華鈴に聞いていた。

「うーん、まぁまぁかな。」
 
永茉は言った。

「何点?5教科合わせて」

「267点だった。気がする。」

「私はねー、323点だよ」

「すごっ!」
 
永茉は、賢くは無い。霞は賢い方だ。

「私は、406点」
 
華鈴がドヤ顔で言った。

「すごーっ!」

「すごーい!まけちゃった」

こんな風に楽しんでいた。