僕は、永茉に近づいた。

「永茉、あの…」

「なに?」

「ちょと来て?」

「え…恵…」
 
僕は永茉の手を取って、花畑がある撮影場所に向かう。
 
実は、魅零とその撮影場所担当のカメラマンさんとは、打ち合わせをしている。
 
カメラマンさんには、自然を撮って欲しいから、いい所でたくさん写真撮って欲しいとお願いした。

「ねぇ…なに?」
 
その場所に着き、隠していた花束を取り出した。
 
華鈴たちも見に来ている。

「永茉。僕、昔から永茉のことが…好きだった。みんなを笑顔に出来るところが好き…。」

「えっ…中学の時からってこと…?」
 
永茉のほほが赤らんでいる。

「うん。だから…」

「永茉も!恵のこと…気に…なってた…!」

「ふっ…なら……」
 
永茉が笑顔になる。
 
僕も微笑んだ。

「お願いします!恵!」

「うん。よろしく!」
 

みんなの拍手に包まれる。
 

僕らの人生、まだまだこれからだ。