「えまー！こっちこっち！」

「永茉、可愛いね」
　
永茉が待ち合わせ場所に近ずつくと霞と華鈴はもう居た。
　
お兄ちゃんとは、ここまで一緒に来た。

「えへへ。ありがと！霞も華鈴もすっごく可愛い！」
　
霞はいつもの長い髪をひとつにまとめてお団子にしてある。

浴衣は、水色で涼しい感じ。
　
華鈴は、ミディアムよりも少し短めの髪を横側にひとつでクラゲお団子が出来ている。

浴衣は、薄い黄色で明るい感じ。

「そうかなー？ありがとうー！」

「ありがと」
　
少し盛り上がったところで、永茉のお兄ちゃんが言った。

「じゃあ、楽しめよ。また会うかもだけど…」

「うん！じゃあね！」
　
お兄ちゃんは離れていく。

「仲良いね。行こっか！」

「そうだね」

「うん！」

「 どこ行くー？」とか言って歩いていく。
　
あれ、そういえば恵は着いてきているのだろうか。
　
周りを少しキョロキョロ見てみる。
　
（あ…いた。）　

少し離れた屋台の近くに笑顔でピースをしながら立っている。
　
少し安心して歩き出す。
　
頑張るぞ…！


「金魚すくいしよ！」
　
霞が目を輝かして言う。

「そういえば、霞金魚すくい好きだよね。」
　
華鈴が苦笑しながら言う。

「永茉も好きだよ！」

「そうだね、しよっか。」
　
華鈴が話を繋いでくれた。
　
なんだか嬉しい。
　
金魚すくいの後は、射的して、かき氷食べて、ヨーヨーして、歩き疲れてベンチに座った。

「楽しいね！」

「うん！」

「良かった！」
　
永茉は少し周りを見ていた。
　
（恵、まだ居るのかな…）
　
恵は離れた場所から、見守っていてくれた。

微笑んでいると、足音が近ずいて来る。