件名　近藤です


毛利様

お返事ありがとうございます。作業報酬への前向きなご検討ありがたく思います。無理のない範囲でお願いできれば。毛利さんの重荷になるようなら忘れてください。

ただ、作品選定についてどうしても申したいのは『伊藤家のメモリアル』を掲載したいということです。
こんな掌編なのにこれだけの厚みと読後の余韻をもたせる作家はめったに現れるものではありません。三万字にも満たないというのに長編、あるいは伊藤家の歴代記を読み終えたかのような深い満足を僕は感じたんです。きっと誰しもが同じような、いや、きっと同じ感慨に耽るはずです。毛利さんもそうではありませんでしたか。モキュメンタリーと銘打っていますがこれはどうにも事実としか思えない現実感にあふれています。今にも僕が呪われそうだと読んでいる間中背筋が冷えてしかたなかった。毛利さんはいかがでしたか？この感覚を他の人と共有したいと思いませんか。ノベマ！読者はもちろん読むことが出来るでしょう。人気作としてページトップに躍り出ている。けれどこの作品はネット上だけで終わっていいものではない。日本中、いや世界中の人の肝を冷やさせるに足る作品です。

なにがあったのか知りませんが。いえ、知らせてほしい。文字化けしているというメール。方法によっては文字化けを解読することも不可能ではありません。僕の友人にそういった作業を請け負う業者につとめているやつがいます。
もちろん、個人情報ですからそいつに文面を流しはしません。そいつから手法を聞いて僕が解読します。僕を信用して文字化けメールを読ませてもらえませんか。
どうぞお願いします。