院内には消毒液の匂いが漂い、会話するのもはばかられるほどの静寂が落ちている。
△△病院の最上階、702号室の広い個室に小野谷育人は入院していた。
警察官「小野谷さん、調子はどうですか?」
小野谷育人「随分よくなってきました。顔の傷もちゃんと治るっていうから安心しました」
警察官「それはよかったです。今回のことで事件性はないと思うんですが、念のために詳しくお話してくださいますか?」