住民Sさん「Nさん、あんた蛇女っていうのを知っとるか?」
記者N「もちろんです。蛇が美しい女に化けているんですよね?」
住民Sさん「そう、それじゃ。でもな、あれは逆なんじゃ。普通の女の執念が女を蛇女に変えたんじゃ」
記者N「普通の女性が蛇女になるんですか?」
住民Sさん「昔はそういうこともあったと言われとった」
記者N「ということは、あの祠に閉じ込めてあるのは女性ということですか?」
Sさんはしばらく黙り込み、そしてゆっくりと湯気の上がる湯呑に口をつけた。