■断片4|制御する者の孤独
【日記より】
また増えた。
お腹の左側に、新しい目。
今度は小さな口も一緒に開いて、何かを囁いている。
聞き取れない言葉。
でも、わかる。
餌を求めている。
17歳の女子高生が、こんなことになるなんて。
友達は恋愛の話で盛り上がってるのに、私は自分の体に宿った化け物と会話してる。
おかしくて、笑いたくなる。
でも笑うと、お腹の口も一緒に笑うから怖い。
また移住者が来るって、村の人たちが言ってた。
若い夫婦と小さな子ども。
みんな嬉しそうな顔してる。
私だけが知ってる。
その意味を。
巫女の役目って、こんなに孤独なものだったんだ。
お母さんは教えてくれなかった。
「あなたが大きくなったら、きっと理解できるわ」
そればっかり。
理解なんかしたくなかった。
普通の高校生でいたかった。
進学のこと考えて、友達と遊んで、恋愛して。
でも、もう無理。
鏡を見るたび、自分じゃない何かが映る。
体の半分は、もう人間じゃない。
あの子が来たら、すべてが変わる。
前の清音の友達の娘。
次の清音になる子。
私は救われるのか。
それとも、あの子も私と同じ名前を背負うことになるのか。
わからない。
でも、もう時間がない。
【日記の隅の走り書き】
普通の女子高生になりたかった
誰でもいいから助けて
でも誰も助けられない
◆◆◆
【日記より】
また増えた。
お腹の左側に、新しい目。
今度は小さな口も一緒に開いて、何かを囁いている。
聞き取れない言葉。
でも、わかる。
餌を求めている。
17歳の女子高生が、こんなことになるなんて。
友達は恋愛の話で盛り上がってるのに、私は自分の体に宿った化け物と会話してる。
おかしくて、笑いたくなる。
でも笑うと、お腹の口も一緒に笑うから怖い。
また移住者が来るって、村の人たちが言ってた。
若い夫婦と小さな子ども。
みんな嬉しそうな顔してる。
私だけが知ってる。
その意味を。
巫女の役目って、こんなに孤独なものだったんだ。
お母さんは教えてくれなかった。
「あなたが大きくなったら、きっと理解できるわ」
そればっかり。
理解なんかしたくなかった。
普通の高校生でいたかった。
進学のこと考えて、友達と遊んで、恋愛して。
でも、もう無理。
鏡を見るたび、自分じゃない何かが映る。
体の半分は、もう人間じゃない。
あの子が来たら、すべてが変わる。
前の清音の友達の娘。
次の清音になる子。
私は救われるのか。
それとも、あの子も私と同じ名前を背負うことになるのか。
わからない。
でも、もう時間がない。
【日記の隅の走り書き】
普通の女子高生になりたかった
誰でもいいから助けて
でも誰も助けられない
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