にくゑ-断片

■断片31|制御不能
【メモより】
 ……清音。

 儀式、崩れた。
 にくゑが溢れる。
 子どもも、大人も、みんな笑って沈んでいく。

 清音の体、裂けていく。
 でも目だけ、違った。
 私を見ていた。
 ――終わらせろって。

 巫女なのに、拒んでいた。
 にくゑじゃなく、人であろうとしていた。
 だから、私に。
 託したんだ。

 焼け、と。
 終わらせろ、と。

 手が震えて、うまく書けない。
 でも、忘れない。
 清音の瞳を。