「本当にかわいい子。彩雪さん、よく頑張ったわね」
「ありがとうございます」
藍子の言葉に、憔悴しきった、だけど晴れやかな笑顔で彩雪が答える。
「煌真さまもお抱きになってください」
彩雪の言葉に、煌真は手を伸ばし、おそるおそる受け取った。しっかりと胸に抱き留め、愛し気に目を細める。
「この子が、私たちの……」
煌真は小さな命に、言葉を失う。
赤ん坊は不思議そうに煌真を見上げている。
「ありがとう、彩雪さん」
感動を隠せない煌真に、彩雪はただにっこりと笑顔を返した。
初めて会ったときには、彼を繋ぎとめるためにと望まれた小さな命。
だが、今はただただ、この世に生まれて来てくれて嬉しい。
煌真とこの子となら、幸せな家庭を築いて見せる。そのためには、どんな努力だって惜しまない。
そう誓った彼女の目に、無邪気な赤子の笑顔がきらきらと輝いて見えた。
終
「ありがとうございます」
藍子の言葉に、憔悴しきった、だけど晴れやかな笑顔で彩雪が答える。
「煌真さまもお抱きになってください」
彩雪の言葉に、煌真は手を伸ばし、おそるおそる受け取った。しっかりと胸に抱き留め、愛し気に目を細める。
「この子が、私たちの……」
煌真は小さな命に、言葉を失う。
赤ん坊は不思議そうに煌真を見上げている。
「ありがとう、彩雪さん」
感動を隠せない煌真に、彩雪はただにっこりと笑顔を返した。
初めて会ったときには、彼を繋ぎとめるためにと望まれた小さな命。
だが、今はただただ、この世に生まれて来てくれて嬉しい。
煌真とこの子となら、幸せな家庭を築いて見せる。そのためには、どんな努力だって惜しまない。
そう誓った彼女の目に、無邪気な赤子の笑顔がきらきらと輝いて見えた。
終



