私は四つ吸って、四つ止めて、四つ吐く。

配布の列へ向かう前に、今日の“やること”をノートの欄外に箇条で足す。

・挨拶を自分から(視線は影で三秒)

・委員の仕事を全部やり切る(途中で“丸”を使ってもいい)

・名前で呼ぶ練習を一回だけ(無理ならゼロ回)

白いテープの継ぎ目を一歩ずつ踏み、私は入口のダンボールへ向かった。

活字はいつも通り、視線を受け止める。

今から積むのは、噂の反論じゃない。

反証だ。

音ではなく態度で重ねる、私の側の証拠。