帰り支度をしながら、颯太が「外、少し寒いぞ」とジャケットを羽織る。

その自然な仕草に少し見惚れてしまう。

私は慌てて筆箱をしまい、ノートを鞄に押し込んだ。

自分の中で何かが変わり始めているのを、認めたくない気持ちと認めたい気持ちがぶつかる。