小休憩を取ろうと席を立つと、颯太も続いた。

廊下の自販機で水を買い、並んでベンチに腰掛ける。

外の街の音は聞こえない。

ここだけが別世界。

紙コップを手にした彼が「無理しすぎるなよ」とまたつぶやいた。

その声は優しかった。