時間がゆっくり進んでいるようで、実はあっという間だった。

時計を見ると、もう二時間が経っていた。

目を上げると、颯太がペンを回しながら私をちらっと見た。

「調子どう?」

――声は小さいが、気遣いが溶け込んでいた。