歩道の並木が揺れ、葉の影がアスファルトに揺れる。

颯太がポケットからスマホを取り出し、画面をちらっと見た。

「今日、疲れてるだろ」

少し心配そうな声。

私は笑ってみせる。

「まあね。でも……行ってみようかなって」