視線を落とすと、シャーペンの芯が折れて散らばっているのに気づいた。

拾う気力もなく、ただぼんやりと黒い小さい粒を見つめる。

窓の外からは運動部の掛け声が聞こえてくる。

グラウンドを走る音、ボールを蹴る音。

全部が遠い世界の出来事のようで、胸が痛んだ。