「志望校は変えないのか?」

父の低い声。

私は小さくうなずく。

「……変えたくない」

父は一瞬だけ眉をひそめ、それ以上何も言わなかった。

その沈黙が、肯定なのか不満なのか分からない。

母が「大丈夫よ」と間に入る。