「B判定。前より少し上がったよ」

言い終えた瞬間、背中に汗がにじむ。

母は「すごいじゃない」と声音を上げ、皿を並べる手を速めた。

褒め言葉の柔らかさと、食器の触れ合う硬い音。

その落差が、胸のどこかをきゅっと掴んだ。