河川敷まで歩く。

水面には、小さな波紋が途切れず走っている。

ベンチは陽を吸って、背もたれまで温かい。

鞄からメモを取り出す。

空白のページを開き、新しい「三行」を書く。

〈迷ったら、設問を三語〉

〈進まない日は、入口に名前〉

〈つらい時は、誰かと歩く〉

書きながら、指先の震えがゆっくり収まる。